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19_バードマン

どうもMaximoNelson49です。バードマンという映画を観たよ。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) [Blu-ray]

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あらすじとしては、
かつてバードマンの主役として売れた主人公は、今や役者として世界から忘れられている。それを覆すため、彼は演劇の舞台に立つ。


この映画の面白味がどこにあるのかというと、おそらくストーリー以外の語りの部分が大きい。それはちょっと簡単には言い表せなくて、何故言い表せないかというと、ふだん僕が物語の面白味をストーリーからしか読み取らないから(もしくはストーリー由来の面白味しか、僕自身が書き得ないと思っているから)。本作はなんというか、主人公は超能力者なのか精神病なのか分からないし、その主人公から見た世界が描かれているので、見終わってからどんなトーリーだったか? と言われるとよくわからなくなってしまう。

ただ、これだけ精神病的な世界でも、見ている間はストーリーがあるなあと思わされるのだ。なぜストーリーがあると感じてしまうかというと、恐らくそれは、主人公がいるから。主人公が大きな問題に直面し、矢継ぎ早に試練を与えられること、それに対して行為できる主人公であることが、まあ動機と行為の噛み合う、連なったストーリーであるという感を生み出している(もちろん見終わると、それらはどう解釈してよいのか分からない、宙吊りの状態になってしまうが)。

僕は構成とかストーリーとか言っているけれど、一番大切に思っているのは、このバードマンみたいな、動機と行為が、個々の要素として強く結びつくことだ。全体の1/4で事件を起こすとかは別問題として重要であり、土台としては、動機と行為の噛み合うストーリーを作ることが、なにより物語の強さを決める。バードマンはそういう意味で、思い出そうとして全体の構成が分からなくても、見ている間の満足感を高くすることはできるという良い例だと思う。


あとは、シーンの切り替え方が面白くて、カメラをふっただけで翌日のシーンに移り変わったりしている。こういうシームレスな作りは僕も軽く取り組んだがよくわからず投げ出した経験があり、なんか久しぶりに見て、最近見てなかった街猫を見つけた、みたいな気分になった。


今回は以上です。