親です。

読んだ本とかについて書いてます

【毎日三題噺】殺し屋の生活

というわけです。


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部屋にあるいちばん高価そうなものが実家の茶葉だった。
「…なんやこれ」
「お茶っ葉です、親父と兄貴がお茶農家やってて」
「払うお金はないんか」
いやその、ないってわけじゃないんですけど。やったら持ってこいや。いやそれが。それってなんや。
俺はあいまいな顔で返事をする。
「あんな、たかが3万円の家賃やろ、そんなん滞納するのあんただけやわ。なんで払えへんの」
「いやその、養育費とか、そういう、特別なお金があって」
大家の田島さんはハアーとため息をつく。齢70を超えているらしい顔には皺が多い。
「そんなんなんも特別やないわ。誰でもあるようなことやろが。どうせ酒とギャンブルで使い込んだだけやろが」
「そんなわけじゃあないんですけど」
言葉では否定したが、実際のところ出費の大部分は酒とギャンブルだった。その後田島さんには給料日を押さえられ、その日のうちに滞納した二ヶ月分の家賃62,000円を持ってくる旨の念書を書かされた。人差し指を朱肉に押し付け、それで拇印にする。田島さんはテーブルの脇にあったちり紙をこちらによこして
「もう用事済んだではよ帰り」

投げ出されるみたいにして家の外に出される。
田島さんの家は、俺の入っているアパートのすぐ隣だった。色々と話をつけなきゃならないものに関してはすぐに話に行けるから楽だが、その代わり都合の悪い問題についてもこうして帰り道を田島さんに見つかって捕獲されることが多々ある。そして、本当に都合の悪いことに俺はこのアパートの家賃を二ヶ月間滞納していたわけだ。こうして呼び出されるのも今日がはじめてではない。
「あークッソ…」
呼び出しは忌々しいが、しかし家賃滞納は事実であり、動かしようもない問題だ。家に帰ると、俺はつい癖で冷蔵庫を開け酒を探した。が。
「あれ、ないな、飲み干したんだっけな」
まだ日も高い。スーパーに出かけることにした。

スーパーでの買い物を終える。家に帰る道とは別方向の道を歩く。せっかくここまできたのだから、そう思って、俺は歩いた。少し行くと公園がある。そこでは小学生たちが男女入り混じって遊んでいる。俺が公園に入るとそのうちの一人が笑ってこちらにかけてくる。
「わー、お父さん! わーどうしたの!」
「わー、かずみ! 近く寄ったから来たんだよー」
「なんだ、仕事…」
かずみが仕事、と口にした瞬間に、俺は腰をかがめて「しっ…」と大げさなジェスチャーをする。「ここじゃあ危ない」かずみも内緒話の姿勢になって
「まだ続けてるんだ、殺し屋の仕事…」
「言うな。その通りだ。今も、悪い奴らに追われててな、こうしてかずみと会ってるのを見られたらまずいんだ」
かずみはにっこり笑う。「そうなんだ」
「いつか落ち着いたら、みんなで国外逃亡しようね、南の島とかに」
俺は笑いながら公園の反対側へと歩く。ちょうど入れ替わりで、母親(元妻)が公園に入ってくる。

戻ると福引をやってる、俺もスーパーで買い物をしたから、堂々とひける。

 

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書ききれなかった分

書ききれなかったので展開だけまとめる。全体のストーリーを考えたいので、こうやって流しつつ毎日三題噺するぞ。
・福引してバリあてる
・公園にいく。娘いないので妻の家にいく。バリ旅行を告げるが断られる。養育費のこと言ったらキレられる。カードローン残ってるっていう。こっちは養育費払いながら頑張ってんのに。パスポートも持ってないくせに。
・翌日仕事。仕事は清掃。ゴキブリの殺し屋。ゴキブリ脈動(?)
実際金がない。バリ旅行なんて金券屋で金に変えればよい。けどいいかっこしたい。どうにか金産むには。清掃のときに知った館内のつくりを生かして盗みに入る? いや無理だろ。
・素直に酒やめる。パチンコも今日はやめる。帰りにコンビニで日経プレジデントを読んでる就活生。横目で見られる。馬鹿にされた気がする。自分は音楽誌読む。知り合いがラッパーになって成功してる。まじかよ。買って帰る。アイドルにハマる。
・帰宅するとまた大家。音楽誌の表紙がアイドルだから、飲む打つ買うと言われる。そういや今日給料日。家にあげてもらう。
・ バリ旅行のことを大家が知ってる。身の上相談みたいになる。一喝される。
・バリ旅行諦めて堅実な生活。

 

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イデア整理

 

殺し屋ってお前人殺すんやぞ、そんなナチュラルにいてたまるか、という感じがあるな、蚊の殺し屋とかじゃねえと、清掃業者で自分のことをゴキブリの殺し屋って自称してて離婚した妻に娘の親権取られてて娘にいい顔したいがためにバリ旅行に連れて行きたい、妻にはなじられて、養育費のためにアパート代払えないと言ってしまう、養育費は娘のための金だろがてめえは娘と自分どっちが大切なんだよ、ゴキブリは脈動する(?)金が必要、ゴキブリ退治のときに見つけた通路使って盗みに入る? いやいや。なんでこのオッさんはいい顔見せようとする? どうせパスポートも持ってないしパスポート代も払えない。酒代とかパチンコ代をけずって家賃払って、バリ旅行は妻子に渡す、パチンコ屋で大家と会う、余裕だなと言われる、唇を読む。ラストは大家とパチ屋の前で会う、オッさんは野菜をスーパーで買っている。パチ屋には入らない。
なぜ行動を変えた?
コンビニで日経プレジデントとかを読む、就活生向け記事、疎外感がある。
なぜ行動を変えた? 自分を認めることは難しい、もうアラサーからアラフォーに差し掛かる、先輩のらっぱーがアルバムを出す、馬鹿にしてたけど続けたらそうなってた。
パチンコとか生活習慣は依存だから、抜けるときにはほかに健康的に依存する先が必要、大家が面倒みてくれるか、アイドルにでもハマるか。酒をやめて暇そうにしてたら一回アイドルにハマりそうになり、大家にまた見つかり大家が面倒みてくれる? 面倒見いいなあ。
一回抜けたらなかなか次の人入らないから。格安。風呂場共有。実家は静岡でお茶農家やってて、結婚した兄が継いでる。元妻はパートやりながらの主婦だったけど今は実家に戻りSEになって堅実な収入がある。お前はなんの苦労もしてねえだろと言われる大家に。大家には茶葉を差し入れしてる最初のシーン。大家に言い訳で養育費のことを話してる。次会ったときに妻のこと聞かれて妻はちゃんとやってんだろうがと責められる。
アホか、お前がいまさらええかっこできると思うか、お前はお前の立ってる場所から始めなきゃなんてえんだよ

 

これもうちょい長くするなら、ここまで導入でその後大家が大病患うとかの問題が起きて、その中で主人公の問題も解決されて成長、みたいな感じなんだろうな。ただし全く面白くはない、