親です。

子ども産まれたんで育児とかについて書きます。映画とか心理学とかITとかの趣味についても書きます。

『タイニー・タイニー・ハッピー』『アシンメトリー』を読んだ

おつです。

恋愛小説

ここ数日Kindle Unlimitedで読める恋愛小説を読んでる。iPhoneの読み上げ機能が優秀なので、耳で。江戸川乱歩の孤島の鬼から始まり、司馬遼太郎徳川慶喜ときて、直近は飛鳥井千砂さんの『タイニー・タイニー・ハッピー』『アシンメトリー』を読んだ。
小説、また書きたいなと思いつつ、小説は本当に時間を食うのでなかなか書けず、それならと読んでる。書くときはたぶん恋愛とか、家族とか、そういう関係性について書いたものになると思うのでまあ恋愛小説読むかと読んでる。
んでその飛鳥井千砂さんの本の感想なんだけど、あんまり俺この作家さんのこと面白いと思えないんだよな。なんでかっていうと、登場人物の行動にいまいち納得がいかないところが多い。この作家さん、基本的に群像劇を書くらしく、一昨につき8人とかふつうに操るから、まあ一人くらい気にくわない主人公がいてもおかしくはないんだけど、なんだか感情移入できないんだよな。

タイニー・タイニー・ハッピー

たとえば『タイニー・タイニー・ハッピー』で、夫婦の妻の方が、夫のコートを受け取ってハンガーにかけるシーンがあって、なんでそんなことするの? と思ってしまう。世の中にそういうことする人がいるのは分かるんだけど、けどなんでそんな家来みたいなことするんだろ。太郎左衛門、馬! ハハッ! みたいな感じじゃん、馬ならまだいいけどコートくらい自分でかければいいじゃん。
あとこれとか。

「みぃちゃんの結婚式って 、どんなんだったの ? 」 「結婚式 ?そうね ー 、披露宴のときに 、司会者の人にインタビュ ーされたのね 。 『第一印象はどんな感じでしたか ? 』とか 、 『どんな家庭を作りたいですか ? 』とか 。それで 、 『新郎さんに直して欲しいところはありますか ? 』って質問のときに 、ほら私たち既に同棲してたから 、 『脱いだ服はちゃんとハンガ ーにかけて欲しいです 』って言ったの 、私 。そしたら会場中に大爆笑されちゃってね 」 「え ー 、それって 『優しいのはいいけど 、もうちょっと男らしくして欲しいですぅ 』とか 、そういう感じを求められてたんじゃない ? 」

知るか!!!!!!!
って感じじゃないですか? 俺結婚式やったことないけど、なんか周囲からそういうテンプレートを演じることを求められるんだとしたらやんなくて本当に良かったと思う。マジでそんなこと期待しながら人と接する人っていんの? 直して欲しいところってハンガーにかけないとかそういうところにしかなりようがないでしょ。実際自分が被害食らってるんだったら直せっていうし被害食らってない相手の生き方とかの問題なら口出しする権利なんてない。結婚相手に男らしい面を求めていて、それが結婚生活を送る上で必須の条件であるなら、そういう男と付き合えばよくないですか? 妥協できるなら妥協してあーそういう性格なんすねってなるだけだし、それ人間的にどうかと思うぞってところなら話し合って合意できる点を作るべきだし、はたまた個々人の特性の問題であるならそれもうしゃあなくない? いちいちぶーたれてんじゃねえよって思ってしまうし、結婚して今からやってきます! っていう夫婦に対して相手の受け入れられない特性はなんですか??? みたいなの聞く? それでとんでもないやつ出てきたらどうするわけ?

ネタバレありの整理

整理がてら短編それぞれについて感想を書く。

ドッグイヤー

夫婦の夫、妻にキレられて、旅行でもと言い出す話。話聞かなきゃね〜〜じゃねえんだよ!!!!!タコが!!最初の短編がゴミカス主人公だったので、この小説への印象がだいぶ悪くなった。

ガトーショコラ

付き合ってる人いるけどワンナイトしてしまって気まずい、2ヶ月も連絡ない、なんやかんやあってよりを戻す。どうやって戻したんだっけ? 彼氏とセックスして職場近くになるって分かって結婚話がでたらなんかより戻してた。
友達と遊んでその彼氏がキモいってところはよかった。受け入れられるのは俺だけなんで、ってやつ。

ウォータープルーフ

妹の彼氏の弟(分かりにくい)のいざこざと、職場の同僚が気になるって話。妹の彼氏の弟は彼女に中出し中絶させてて、その中絶費用を全額出すか折半するかで揉めてる。中出ししてって言われてもするなよ、とは思った。
話として、職場の同僚とのくだりはちゃんとオチがついてて面白かった。

ウェッジソール

友達の彼氏がクソ。自分の彼氏も自分に興味なさげ。最終的に主人公の彼氏がちゃんと好きだよと言ってくれる。友達の彼氏との問題も解決に向かいそう。
印象が薄い。が、読み返したら結構興味深かった。この作家さんは複数人の主題になるような人を出して、対比的に描くのが好きなんだな。ここは上手だし、参考になる。

プッシーキャット

職場の女の子がサークルの姫的な感じで困る、ただ相手にも事情が…みたいな話。最終的に友情が芽生えるんだが、こういうことは現実的にあり得るんだろうか。自分に長所がないから場の男と仲良くなろうとする、みたいな女性が描かれるんだけど、その発想に至るには色々背景があると思う。今回は狙われる男の視点だったから描くのは難しかったとは思うけど、背景を描かずにってなると女性がなんか薄く見える。
カクテル花言葉みたいなのを出して綺麗にまとめる、というテクニックが見れた。

フェードアウト

女子会でハブられるとか、姉がうざいとか、彼氏と遠距離で自然消滅するとか。女は女同士の悪口が多いみたいなの、ほんまにあるんだろうか。あと、姉がホンマうざい、血縁関係って色々大変ッスネ…と思った。
主人公は周りから浮きがちなんだけど、それでも本文に嫌味なところがなくて、そういうさらっとした書き方は上手なのかもしれんなと思った。

チャコールグレイ

元々好きで付き合ったわけじゃない彼女だけどいいところが見えてちゃんと好きになろ〜〜って思う話。軸のある人間とは! みたいなことが書いてあった。

ワイルドフラワー

な〜〜んかうまく行かねえなと思ってたら妊娠する話。勝手に育つワイルドフラワーと、勝手には育たない子供の対比。
仕事も家事もでかわいそう、って思われてなんかちげえんだよな…と思うみたいなのが良かった。まあ自分の感情他人に定義されるのは不愉快だよな。あと、自分は大丈夫だって思うために目の前の自分を大したことないと言ってくる人みたいなのが出てきて、この作家さんは性格悪い人のレパートリーが豊富だなと思った。