親です。

読んだ本とかについて書いてます

2021.1に読んだ本とか

はい感想。

2021.1に読んだ本

『素晴らしき洞窟探検の世界』

洞窟探検家の吉田勝次さんの本。いま書いてる小説で洞窟のシーンがあるので読んだ。 まあ一応読んどくかー程度の気持ちで読み始めたんだけど、専門用語とか洞窟内での感覚の変化とかなかなか想像では分からないところが書かれていてよかったなと思う。洞窟探検家の思考とか、こういうことには気をつけてるとか、何度も洞窟に入ってる人じゃないと気付けないポイントが沢山あって良かった。
あとはねー、著者が何度か死にそうになってて妙にはらはらした。とにかくこう狭い穴に入って出られなくなる。それでも探検大好き、みたいに言ってるから、この人が痴呆症になったら介護者は大変だろうなあと思う。気がついたら用水路で全裸になってそう。

『化け者心中』

文政期の江戸で鬼による役者殺しがあり、その犯人を追うというもの。主人公は鳥売りで、バディ役を務めるのが引退した元女形、容疑者たちも一癖二癖ある人ばかりといった感じでとにかくキャラクターが立っていた。容疑者6人が集まって紹介されるシーンはほんとにキャラクターの混乱がなくてすごかった。
テーマ的にも人と鬼とはどうちがうのか?とまとまっていたし、そのテーマに沿った謎解きの運び方も良かった。あーあと地の文がやたら良かったな、キャラクターに似合う描写がうますぎる。

『カトク 過重労働撲滅特別対策班』

著者は『狭小邸宅』の新庄耕。この著者はブラック企業の描写がめっちゃうまい。あと地の文がものすごく読みやすい。
『狭小邸宅』は転落ものとしてはちゃめちゃに良かったが、本作は短編連作というか、短い話を集めた感じでひとつひとつ読みやすかった。ちょっと技巧的な話としては、第一話を消化不良で終わらせつつ最終話で回収するという手法がとられていて、こういう構成はいいなと思った。

『サーラレーオ』

引き続き新庄耕。群像で掲載された作品で、実際純文学っぽかった。あんまり筋らしいものもなくて主人公の姿を描いてる。前に読んだ『カトク』とかでも短編ひとつひとつで短いながら印象的なキャラクターを作るなあと思ってたけど、長編一本使って書く、ということもしててははあと思った。もともと転落ものがうまいと思ってたけど、これはピカレスクロマンと紹介されるだけあってかなり下層まで転落してる。
ざっくり内容を書いておくと、ヤクザものの主人公が日本で旧友とマリファナの生産をしていて、けどなんやかやあって警察に追われてしまい国外逃亡、タイに不法滞在しながらまたマリファナを売って糊口を凌ぐ、しかし一緒に住んでいる現地の女性の様子がおかしくなり、みたい感じ。
キャラクターを描くもの、といいつつもかなり構成がうまかったなと思う。前半は純粋に悪漢を描いていてほとんど主人公に肩入れできないんだけど、ちょうどお話の真ん中で初めて主人公の親族についての描写が入る。そこから主人公の描かれ方が多面的になっていき、いろんな面が見えてくる。旧友と再会して光が見えそうになるも、やっぱりそううまくはいかずに全てがぶち壊されてしまうのとか、ああ、とため息を漏らさずにいられないやるせなさがあった。
キャラクターが印象的、みたいに書いた『カトク』でもこういう構成は試されていて(カトクは労基署がブラック企業の悪い人を捕まえる話なんだけど)、悪役に当たる人を序盤は悪の面ばかり描きつつ、後半でその人の背景を描いて立体感を持たせるということをしている。キャラクターをどう描くか、というのは脚本術ではキャラクターのアークという言葉で議題として上がることが多いけど、こうやって前半後半とでかなり明確に書き分けているのはあまり記憶にない(実際はあるんだろうけど他にも)。こういうのは『工学的ストーリー創作入門』でキャラクターの三次元として紹介されていたりしていて、自分もほほーんと思っていたけど、こうやって活かしていくのかと膝を打った。自分はもっと短いシークエンスでこれをやるのかなと思っていたが、たしかにストーリー全体を使ってあげた方がエピソードの印象をまとめることができてそれぞれのエピソードが強くなる。それは物語の停滞を防ぐ意味にもなる。ハハー勉強になりました。面白いですね、小説って。

『ニューカルマ』

新庄耕。たぶん『狭小邸宅』好きな人なら好き。新庄耕の真骨頂ってかんじの展開のさせ方で、かつ『狭小邸宅』のエンディングからもうひとつ転調させた感じになっている。新庄耕の作品はどこまでも転落していく感じがほんとうにいい。主人公は転落しながらも自分のやっていることにどうにか希望を見出そうとするんだけど、そのなかでまた絶望させられたりして、それがもうね、読んでても少し虚無感を抱いてしまった。
このかんじ、わりと韓国映画に近いなとも思っていて、だから新庄耕好きなんだろうなあと思う。新庄耕のノリと、あとコメディをおれはできるようになりたい。前半はコメディ、後半は新庄耕みたいなことをして行きたい。

清洲会議

信長の死の瞬間か清洲会議の終わりまで、織田家家臣たちが後継者を選ぶために駆け引きする様子が描かれている。脚本家だからか、地の文はほぼなく、日時と状況を示す一文が各章のあたまにつく感じの作りだった。コメディを読みたいな〜と思って読んだんだけど、別に笑えるとは思わなくて、キャラクターが立ってたな程度に思った。滑稽なキャラクターとして織田家次男の信雄がいて、妙に町田康っぽい語りだった。上の世代だとこういう人がわりといたりしたのかな、と思うなどした。

『肉食の思想』

比較文化的な?感じに日本と欧米の文化を比べていく的な本。それが食事のスタイルを発端に自由平等の思想まで含めて語り始めるのが面白い。
最初はヨーロッパで畜産と肉食がされ日本ではそれがなされなかった理由を気候面から説明しており、面白かった。さらにその家畜への態度が動物愛護のはなしにつながったり、差別意識の問題や思想的に異なる相手への態度にまで影響しているのではないかと論じられていて、まあ正直それは推測の域を出ないのではと思うところもあったけど、全体として面白い本だった。高温多湿の日本では米を育てることが可能で、かつ米は少ない土地でめっちゃ獲れる&連作可能であったため、土地と人の繋がりが強くなり先祖信仰が生まれるとかは面白い。ヨーロッパは休耕地を作りながら麦の生産をし、さらにはそこに家畜を放牧するための広い土地を用意しなければならないとなると村単位で耕地を管理する必要が出てくるため、先祖代々の土地みたいな感覚が薄れるらしい。なるほど。

『宇喜多の捨て嫁』

めっちゃ面白かった。描いているのは宇喜多直家の生涯なんだけど、つくりとしては宇喜多直家とその周囲の人々に視点を散らばらせての連作短編。戦国の梟雄として名高い宇喜多直家らしくピカレスクものになっているんだけど、しかし色んな視点で描かれることで何が悪とも言い難い、あるのは信念だけみたいな、そんな感じになってる。
あと、ミステリーというか、思いもよらぬ伏線の貼り方をしていて驚かされるところもあって、全編通して面白く読めた。
あとはなんだろ、連作短編で視点人物を5人くらい用意しながら、それぞれにキャラクター付けをちゃんとされていたのがよいなーとか、作品を通して使われる小物があったりってのも良かったなーとか、あとなんすかね。無想の抜刀術はかっこよかった。ラストも良かったし。あと視点人物への圧の掛け方って面で「匂い」とかまあオーソドックスだけど戦国らしい腹の読み合い探り合いだとか。
そんなかんじすかね。ほんとに面白かったのかな?面白かったんですけどね。おしまい。

天久鷹央の推理カルテ

医療知識自体は面白かったんだけど、ラノベっぽいキャラクター造形で気の狂った母親が出てくるから藁人形論法って感じで嫌だった。母親相手にしか強い態度に出られないのは読んでてキツい。と、いいつつこれかなり売れてるらしいので、ふつうにドラマとしては面白いんだと思う。おれはダメだったというだけ。高校生のころの俺なら喜んで読んでたかもしれない。
まあでもなんというか、自分のダメなものが分かったのは良い。この本みたいな女性蔑視をせず、かつライトにキャラクターっぽく読めるものってどんな小説になるんだろう。『ゴールデンカムイ』とかはそういう意味で次世代っぽい漫画だと言われてきたし、自分も好きなのでなにか参考にしたいが。。

『これは経費で落ちません!』

作者の青木祐子さんはもともとコバルト文庫で書いてた人らしく、文章が軽くて読みやすい。あと、地の文でキャラクターの解像度を上げる作業みたいなのをよくやっている。たとえばこの人のこんな特徴からこんなことが読み取れるとか、何気ない一言からキャラクターの意図を読み取るとか。こういうのって男性向けラノベでも良くある手法で、たとえば昔のラノベだけど『狼と香辛料』とかはほぼ全編ヒロインの行動を読むことで読ませてる節がある。そういうのって小さな謎解きみたいだし、キャラクターを理解することって他人を把握してやったみたいな暴力的な快楽なので、面白い。
ただ問題点として、これもともと暴力的な手法であるから、たとえば男性向けラノベでは女性キャラクターを都合の良いように理解するみたいな、面白いけど不誠実だよなあみたいなことになりやすい。んで、この『これは経費で落ちません!』の良いところは、そのある種暴力的な快楽を伴う手法を、わりと誠実に使っているというところだと思う。たとえば、作中にサバサバ系女子みたいな人が出てきて「わたしは男っぽいから損してる」みたいな発言を何度もする。これってちょっと意地悪な書き方だなとも思うんだけど、途中でその人が結婚してそういう発言がなくなる。単に楽しい人になる。
嫌な人に感情移入させるメジャーな方法として、新庄耕がよくやる「序盤に嫌な人の嫌なところを一面的に描きつつ後半でがらっとその人の被害者的な面を出す(人物の立体感、キャラクターのアーク)」みたいなやり方があるんだけも、それとは別にこの作品みたいな、人って変わるよね、という描き方があるんだなあと勉強になった。これはこの作者の人間観が出ていてとても面白い。それに、なんというか、視座が自然でよい。おこがましくない。だからすごく好きなんだなと思う。
ここからは自分の話だけど、誠実に書くというのがおれの中ですごく大きな問題になってて、たとえば人物をどこまでデフォルメするかとか、とくに女性のキャラクターだと難しくて、書けねえなとなることが多い。ゆえにこの作品は俺にとって意味のあるものだったなと思う。よかった。7巻くらい出てるみたいなので読みたい。

『抗えない男 〜警視庁特殊能力係〜』

『これは経費で落ちません!』が良かったので、おなじオレンジ文庫の売れてるやつを3冊購入したんだけど、そのうちの一冊。ブラザーフッドものとでもいうのかな、顔の良い男がたくさん出てくる話だった。
特殊能力ってかいてあるからヒロアカみたいなもんか? と思ってたんだけどそういうのではなくて、記憶力がめっちゃいい人が一人いて、街を歩いて指名手配犯を見つけるってだけ。今作は実はシリーズの四作目らしく、主人公(記憶力がすごい)の所属する係に他の刑事(記憶力がすごい)が異動してきて、優秀なんだけどなんか裏で暴力団と繋がってるぽいな〜みたいな展開になった。
あんまりこの作品で表現される思想には共感しないのと、あと指名手配犯をポンポン捕まえるので、なんというか指名手配犯多すぎだろみたいな、この国治安悪いな〜というか、けどそういう描写もなくて設定緩いな〜と、そういう気になるところはあった。けど主人公の気持ちの流れがかなりスムーズだったり、こういう女性向け萌え系(なんで呼べばいいんだろ)らしいキャラの味付けはあったのかなと思う。男同士の絡みとかね、好きなのは分かる。
あとはやっぱ読みやすさかな。あんまり切迫したものがないし、気軽に読めるなと思う。

2020.12に見た漫画・映画・ドラマ

殺人者の記憶法

韓国映画。おじいちゃん殺人鬼がアルツハイマーにかかってしまい、記憶が消えていく中で新しい殺人鬼とバトルする話。信頼ならない語り手もので、どこまでが自分の犯行なのか分からなくなったり、過去の記憶が改竄されていたりの展開に振り回された。
題材になった事件が『殺人の追憶』と同じものらしく、タイトルも意識してるのかなーという感じ。韓国映画によくある前半コメディで後半シリアスな構成も良かった。おじいちゃんが筋トレしたり張り込みしたりするのも面白かった。

以下、ネタバレ気にせず詳細に語ります。

良かったな〜と思うのは前半のシュール?なコメディと、あと並行してサスペンスをやる技法。ざっくり話を書くと、主人公は連続殺人者の獣医なんだけど、アルツハイマーを発症して記憶が欠落しはじめる。そのせいで仕事もままならなくなるし、徘徊老人みたいになっちゃう。
そんな中で街では連続殺人が発生。主人公が霧の中で車を運転していると、偶然その殺人鬼の車に追突してしまう。そのときトランクが開き、そこには血の滲み出たボストンバッグが入っている。あ、こいつが殺人鬼だなと思ってるんだけど忘れてしまい、後日娘がそいつと歩いているのを見るかして思い出す。娘を守るためにあいつを捕まえるか殺すかしなければ! となる。
とはいえ主人公はアルツハイマーのおじいちゃんだからぜんぜん弱い。筋トレしようとして脚を痛めたり(切実)、昔のようにリンゴを素手で握りつぶそうとして出来なかったりする(そしていらついてリンゴは食べちゃう)。あと張り込みをしている最中にペットボトルにおしっこしたことを忘れて飲んじゃったり。スマホをフライパンで炒めたり。なんかそんなことばかり。
ここらへんの、シリアスな笑いがかなり良かった。あと同時に記憶を忘れるせいで殺人鬼にいいように扱われてしまったり、娘を仇と勘違いして殺そうとしてしまったり、殺人鬼と娘の結婚を許してしまったりなど、サスペンスしてるのも良かった。
後半はさらにシリアスになり、主人公の過去編や娘の話、最後の殺人、知り合いの刑事のドラマなどもりだくさん。かなりよかった。

『観相師』

韓国の王朝歴史もの映画。ソンガンホ主演で序盤は成り上がりもの、後半は歴史ものって感じ。韓国の歴史に詳しくなった。

『シグナル』

韓国ドラマ。過去と通信できる無線機を使って未解決事件を解決していく刑事もの。面白かった。なんかまだ続きのありそうな終わり方だなと思ったら続編があるらしい。楽しみ。

漫画は多分チェンソーマンとか進撃の巨人とか読んだ。巨人は次で終わっちゃうらしい。全然終わりそうにないけど。まじか〜〜〜。

2020.12に読んだ本とか

はい感想。

2020.12に読んだ本

『隠された奴隷制

めちゃくちゃにいい本だった。『奴隷船の世界史』もよかったけどこれもほんとによかった。
大西洋奴隷貿易がどのように資本主義の形成に関わってきたのか、そして奴隷制度に成り代わった資本主義とは本質的にどのようなものなのか、私たちが生きる新自由主義とは資本主義からどう進化してきたのか、というようなことが書かれている。直前に大西洋奴隷貿易についての新書を読んでいたので奴隷貿易で蓄えられた資本により資本家が生まれ資本主義(資本だらけだな)が成り立つというのは知っていて、しかし奴隷制という文脈をしっかりと読み取った上でマルクスが資本主義を批判していたとは驚きだった。
あと現代日本新自由主義がいつからどんなふうに始まるのかとか、昨今の自己責任論がどのように求められてきたのかみたいなのが知れたのも面白かった。数年前に流行ったアドラー心理学とかは80年代(?)の自己啓発セミナーにもあった考え方で、新自由主義の流れとも同調してる。おもしろい。あーあと、資本主義の後についても論じてて、どっかの偉い人が原発事故とかについて言及してたのも(自分の中で繋がるという意味で)良かった。
次は労働問題系か、宗教史か、巨大災害か、共産主義か、引き続き資本主義・奴隷問題の本を読みたい。絶望と信仰の文脈で資料は読んでいきたくて、どのように社会が人間性を奪ったり搾取をしてきたのかという本か、人の信仰にまつわる本を読みたいという感じ。
とはいえ、並行して『化け者心中』『告白』も読んでるのでそちらも読みたい。近世・近代日本の小説です。どっちも面白い。

『82年生まれ、キム・ジヨン

2016年に韓国で出版され、日本でも去年ベストセラーになってる小説。韓国で女として生きるとはどういうことなのか、みたいなところを描いている。とはいえ、お隣の国の話なので描かれるのは日本にもある景色。
たとえば主人公は三人兄弟の真ん中。姉、自分、弟という感じなんだけど、何かにつけて弟が贔屓される。たとえば部屋の割り振りとか、ご飯の出され方とか。俺も姉ふたりいる末っ子長男なのでこういうのにはすごく心当たりがある。俺も部屋は一番大きかった。大学も姉らは地元でバイトしてたのに、俺だけは東京で学費も払ってもらっていた。
ほかにも通っている塾でつきまとわれるとか、会社で盗撮されるとか、そういう性被害に遭遇する描写がある。びょう俺も前職でセクハラを見聞きしたことがあるし、そういうときに指摘したり、被害者に正しい態度を取れなかったなと思う。ていうか、いまでも自分の行為がセカンドレイプになることがあったりもする。
この本は内容としては男女差別事例を追いかけているようなもので、いうてしまえばこういうことがあるなんてみな知ってるし、事例集みたいなものなんだけど、だからといって「これ知ってる」と既知のコンテンツとして消費され終わらないのは、こういう体験が決して消費され得ない・コンテンツではないからということなんだろうなと思う。同時にちゃんと毎回むなくそわりーなと感じていかないとなとも思う。

『告白』町田康

明治の初頭に実際にあった河内10人斬りという事件を題材にしている。とはいえ時代物というか町田康というかんじで、ふつうに現代の言葉も出てくるし、全編とおして素っ頓狂な調子だった。
簡単に内容について書いておくと、幼少期からなんとなく周りと馴染めなかった主人公が、10歳そこそことかで人を殺してしまい、その罪悪感から身を持ち崩す話。そのどう馴染めないのか、なにが違っていて周りと馴染めないのかみたいなところがかなり共感できて良かった。具体的に書かれているのは博打や飲酒や喧嘩や借金のことばかりで主人公もグダグダいらんこと考えるばかりでめちゃくちゃ怠惰。真面目に労働したところでどうせいつか人殺しが露見して捕まると思って畑仕事もできません、と言ってるけどいや単に働きたくないだけちゃう? みたいに思うところもある。人を殺してなかったとしてもなにか別の理由で働かなかったでしょ、と(自己責任論者の理解)
後半からは仲の良い人ができてさまざま面白くなっていき、終盤はそれまでの滑稽が消えて妙なドライブ感と共に破局を迎えるのが良かった。町田康町田康にしか書けないものを書くなあと思わされる。

カンディードヴォルテール

18世紀中頃のイギリス文学(?)で、ヴォルテールの作品。主人公が18世紀の社会で新世界旧世界を問わず諸国を渡り歩き、各地で苦難に遭うという内容。当時は最善説(予定調和説)が普及してるんだけど、それに対してヴォルテールがいや世界クソでしょ、というために書いている(もちろんそれだけではないが)。作品の中ごろで主人公がひとりの奴隷と出会い彼の話を聞き、最善説なんてものはあり得ないのだと悟るシーンが有名。たしかに最善説について『すべてが最悪のときでも、これが最善だと言い張る執念のことだ』と言うのはちょっとかっこいい。くわえて、ヨーロッパの生活が奴隷の手足を一本ずつ切り落とすことでなりたっている、というのも衝撃ではある。
あとはラストの「議論とかするひまあったら働きましょう」も良かった。しかし労働って何なんでしょうね。

『パンの科学 しあわせな香りと食感の秘密』

パン作りにまつわる科学的な解説がされている。パン作りの各工程でどんな化学反応が起きているのかと言うことについて解説されていて、錬金術は台所で生まれた、という言葉そのまんまのような内容だった。とくに発酵の仕方については面白いなーと思わされた。今でこそドライイーストを使って簡単に発酵をさせることができるけど、イースト菌が工業的に生産されるようになったのは19世紀からのこと。それまでは小麦がもともと持っている酵母を使っていたらしい。ただ自然と小麦に付着する酵母なんてドライイースとと比べるとカスみたいなもんだから、小麦粉と水を混ぜたものを2日くらい置いておくことで酵母を増やし、それを種としてパンを作ったらしい。そんなことしたら細菌とかも増えるのでは? と思ったが、酵母が増殖する過程で培養液(パン種のこと)のPHが低くなり、細菌は増えなくなるらしい。そんなおあつらえ向きの酵母が小麦に付着してるってのがまあちょっと出来すぎた話のように思えるが、実際そうらしい。農場主仮説を疑ってしまうが。。
そんな感じ。他にもパンの本(レシピ本)買ったので、いろんなパンを焼きたいな〜と思う。焼きたてってめちゃくちゃテンション上がるしね。馬鹿みたいに食べちゃうけど。あと馬鹿みたいにパン食べるとむちゃくちゃ喉乾くんだよな〜何でだろ? 塩分多いのかな? 取り留めなくなってきたのでおしまい。

『100分de名著 ブルデュー ディスタンクシオン

ざっくり内容を(振り返りの意味を込めて)まとめておくと、

人が何かを好きになるとき、「偶然その対象と出会い『稲妻の一撃』に打たれて好きになる」とするのはわりと自然な考え方だけど、実は幻想。好きになるためには豊富な下地が必要で、その下地は遺産として受け継いできたものに他ならない。つまり出身階級や学歴によって規定されている。この「価値判断の傾向性」のこと(そして価値それ自身のこと)をハビトゥスと呼ぶ。
またハビトゥスは単に親が音楽好きだから子供も音楽を聴く、と言うだけではなく、たとえば「子どもの頃にピアノをやっていたことで努力して技術を身につける経験をし、その後もあらゆることに努力する発想が持てる」みたいなこともハビトゥスとしている。
このように、家庭や学校の中で得られたハビトゥスによってその人の所属する集団が規定されていく。
同時に、何かを好きだと言うことは、そのハビトゥスの価値を高め、ひいてはそのハビトゥスを選んだ自分の社会階層を上位のものにしようとすることですらある。

自分の趣味趣向が社会階層によって規定され、さらに自分の地位を高めるために利用されていると言われてしまうとなんというかこう傷つくぜ...と思った。ただ誌面で言われている「自分のやっていることを台無しにされたような気分になったのであれば、自由の神話にとらわれている」ような状態かと言われると微妙に違う。自分が小説の好みが金のない知識階級っぽいと言われるのは別にいいんだけど、この問題がたとえば正義の問題にまで及ぶと考えたときに、すげー辛くなるって話だ。大卒だけど資本家にはなれずかつマッチョな思想にも乗れなかった自分がリベラル思想に走るのは納得するが、それをもとにたとえば募金したりのような社会正義をなそうとすること自体が自分の階級を押し上げるためだとするのはけっこう苦しい。じゃあおれがもし資本家の家庭に生まれていたら募金みたいな馬鹿なことはしなかったのか、まあしなかっただろうなとも思う、そりゃそうなんだけど、まあ別に正しいことである意味なんて別に無いけど、世の中がマシになるために自分のできる範囲でやってることがエゴイズムでしかないと言われるのは、なんだかなとなる、べつにエゴイズムだろうとやるんですが、エゴイズムだからこそ続けられるんだろうなとも思うし、何が言いたいのか分からんくなってきたな...。
まあそんな感じ。ここまで書いてあれですけど、ブルデューの思想が還元主義ではないというのが若干わからなかったり、解説者の言う「自分が自分に抱く幻想から離れられるから自由でいられる」、決定論ではない、とするってのもよく分からなかった。自分のクラスタを意識して初めてそれ以外についてやってみよかなと思えるってことかな? もしくは他者の合理性について考えられるてことかな? そんなかんじ!!!!!

なんだろ、まあこれ読んでナイーブに傷つくなとか言ってんのは馬鹿みたいな話ではあるんだけど、人間の思想みたいなものが所詮は階級闘争でしかないとするとどうやって社会としての連帯をもてばいいのかみたいな気持ちがあった。それについては最後の章で著者が自分の意見として触れていてよかった。
あとは絶望と信仰の問題として、絶望に対抗する方法として強かな合理性というのがあるんだろうなとも思った。全部が全部、なにかを一途に信じる、希望を抱くことだけでやっていくのではなくて、もっと生活に根ざした形での適応がありうるんだろうなと思う。もちろんそれが100点の回答ではないにしても。

『最悪の事故が起きるまで人は何をしていたのか』

めちゃくちゃデカい機械が爆発する事故60件について延々書いている本。まあほんとそれだけなんだけど、冒頭から液体二酸化炭素のタンクが爆発して周囲にいた人を吹き飛ばしさらにはタンクの置かれていた部屋の天井を突き破り上の階にいた研究者をかちこちに凍らせた事件についてかなりドライヴ感のある文章で書かれていて面白かった。なんか、この本は筆者のかきぶりがよくて、たんなる事故なんだけど臨場感がすごい。また筆者の教養も高い。すごく気に入った一節をあげると、
一八九三年、ラドヤード・キップリングは「マッカンドルーの頌歌」と呼ばれる詩を出版している。その詩のなかで彼は「蒸気の歌」をうたう詩人を与えてほしいと神に求めているが、スリーマイルアイランドは自分で自分の歌をうたっていた。創業開始から一年間、毎月のようにタービン建屋内の弁が開いて余分な蒸気を逃すたびに、排気パイプはひゅうひゅうという大きな音をあげていたのだ。
めっちゃかっこよくないですか?スリーマイルがすごくこう、大きくて神に近い存在だと感じさせる。神に求めないといけないことを自分でやってしまうという禁忌感もあって凄く良い。
こういう文章からもわかるけど、複雑性の増して人には扱いきれなくなった機械って神っぽい振る舞いをするんだよなあ。でかすぎるいろんな機械に祈りを捧げながら使うみたいなの、ポストアポカリプスにありそうっちゃ有りそう。もともとそういう意図で読み始めた本なので、楽しかったです。おわり。

2020.12に見た漫画・映画・ドラマ

チェンソーマン』最新刊

ゴールデンカムイ』最新刊

ハウルの動く城

また見た。日常会話でもハウルのセリフを使って喋ってしまっている。ありがとよー、とか。

『ハーレイクインの華麗なる覚醒』

軽いノリも良かった。ヒール履いてアクションするのがカッコいい。ぴちぴちのパンツ履いて蹴りまくるのも良かった。 主演のマーゴットロビンのアクションが本当に良い。新体操でもやってたのかな? アイトーニャも良かった。音楽が若い女性アーティストばかりらしい。フェミ映画。良い。

『椿の花の咲く頃』

2019年の韓国ドラマ。めちゃくちゃよかった。
正直最初の3話くらいはこうセクハラ描写とかがしんどくて見るのやめようかと思ったんだけど、最終的に最高になった。 ジャンルとしてはロマコメで、しかしそこに韓国映画っぽいサスペンスが挟まれてる感じ。親子関係とか貧困家庭とかについても描かれている。
よかったのは役者の演技。最初の数話は多少不安定な気がしたけど、中盤以降はヒロインも独り立ちし、主人公についてはもうこの役者さん以外では演じられないのでは? というくらいしっくりきた。あとヒロインの母親役をやっていたイ・ジョンウンさんという役者さんがすごい。『パラサイト』とか『愛の不時着』にも出てるらしいんだけど言われなかったら気がつかなかった。役が広すぎる。
最終的には硬派なクライムサスペンスみたいな雰囲気も纏いだしたけど、基本的にはコメディに軸足を置いていて、シリアスになりそうなシーンでも気持ちよく笑わせてくるのが見ていて心地よかった。

ミッドナイト・ランナー

これ面白かった。警察学校で生活する学生のバディもの。カン・ハヌルとイテウォンクラスの主人公がダブル主人公してる。

『サバハ』

韓国の新興宗教もの。宗教研究家の主人公が新興宗教の正体を暴こうと奮闘するうちに女子中学生の殺人事件にいきあたり、みたいな話。冒頭のアメリカン田舎ホラーっぽい雰囲気とか、主人公がTRICKの上田っぽい胡散臭さだとか、東学やキリスト教などの韓国の宗教事情を反映させた内容とか、あとは日本に植民支配されたことなどが扱われていてかなり面白かった。韓国の宗教系ホラーサスペンスといえば『コクソン』だけど、『コクソン』よりはノリやすいエンタメをしていたのでおすすめ。
韓国の映画はこういう社会的なモチーフの取り入れ方がとてもうまくて好きだなあと思う。国が若いから社会問題にたいしての意識が強いのか。ポンジュノも資本主義についてずっと撮ってる。韓国はかなり急激な発展を遂げていてそういう資本主義についてのテーマは大きいだろうし、一方今回の東学とキリスト教って題材にしても「韓国の近代化の中で西洋科学と共に知識階層に受け入れられその後日本の占領下で反日活動を支えたキリスト教」というのが韓国の歴史の中で大きな意味を持っていて、あーいいなーと思う。社会が持つ文脈がまだ残ってるんだなというか。

以上。。

日本に帰ったらやりたいこと、帰っても続けたいこと

日本に帰ったらやりたいこと、帰っても続けたいこと

いま考えている日本に帰ったらやりたい、帰っても続けたいこと、いざ日本に帰ったら絶対忘れそうなのでメモ。

帰ったらやりたい

カナダだからやれない、と言ってたこと、今なら日本で堂々できる。(日本でもきつかったけど、今となってはハードルなんてないものと思えるよなてこと)

・息子関連

  1. 公園で息子の友達つくる
  2. 公園で遊ぶ
  3. よーよと遊園地とか美術館とか図書館とか行く
  4. 幼稚園に通わせる

スキルアップ

  1. Udemyでネットワークの勉強
  2. 資格をとる FEとか
  3. 英会話する
  4. TOEICうける

・小説関連

  1. 書きたい人の集まりにでる
  2. シャラップ&ライト主催
  3. 文フリ出る
  4. 毎日文章書く
  5. 小説を買う
  6. 文フリに出る
  7. 小説の学校に行く
  8. 小説書く環境整備

・元々の趣味

  1. カラオケ
  2. 映画
  3. ナイトクローラー見る
  4. アイトーニャ見る

・新しい活動

  1. 月一くらいで新しい活動する
  2. 週20Hの活動を見つける
  3. 健康ランド行く
  4. 旅行に行く
  5. ボランティアする
  6. 演劇する
  7. バレーする
  8. ボイトレする
  9. ドラムする
  10. 手のモデルに応募する

・生活を整える

  1. 生活を整える
  2. キビキビ仕事して仕事したな〜といい気持ちになる
  3. 毎日風呂入る
  4. スキンケア
  5. 足の裏のケア
  6. ヘアケア

・ご飯系

  1. スーパーにいく
  2. 鍋食べる
  3. 魚焼く
  4. 酒飲む
  5. 和食のレパートリーふやす
  6. たっけえたっけえブイヨンを買う

・面倒だったことを敢えてやって無双する

  1. 医者!!!!!!歯医者!歯石除去!!
  2. ざまざまな手続き インターネットとか
  3. 上司との飲み会
  4. 友人に会う
  5. 近所の人と仲良くする
  6. 金融資産について考える
  7. NISAする
  8. IDECOする
  9. 故郷納税する
  10. 投資する

帰っても続けたい

  1. 飯作り
  2. パン作り
  3. お菓子作り
  4. お菓子食べない生活
  5. ジュース飲まない生活
  6. 酒飲まない生活
  7. 出前取りすぎない生活
  8. ラーメンとか食べない生活
  9. 夜食食べない生活
  10. 深夜に思い立ってコンビニ行かない生活
  11. パンとかをコンビニで食べない生活
  12. コンビニ食ではなくて家で食べる生活
  13. リングフィット
  14. 募金
  15. 読書
  16. 資本主義
  17. 英会話 やってないけど

こんなもん。ヒャー。

カナダから日本に帰ると決めてからの心の動き

カナダから日本に帰ると決めてからの心の動き

カナダから日本に帰るぞ! と決めて以来、なんだかすごく心がざわついていて、それが面白かったので記録する。ツイッターで喋ってたことを転記してるだけです。

「元の自分に戻る」という不安

日本に帰るぞーとなって以来なんか心の均衡が崩れており、なんだろなと考える。別に崩れるってほど崩れてはないのかな。なんか感情を掴み損ねたまま流れてしまいそうなので過剰な言葉で言ってる感じはある。
うーんまあ最初に思ったのは「日本帰ったらなんでもできるな!」ってことで、例えば勉強会に出るとか、美術館とか図書館にいくとか、あと息子といろんな場所に行くとか、公園に行って息子の友達を作るとか、そんなこと。
ただ同時にそれらは「日本でやっていて、カナダにきてからできなくなったこと」であって新しいことではないんだよな。以前できたことをこれから嬉々としてやって、それまあ一時的に楽しいだろうけどすぐ飽きるに決まってんなみたいに思ったら急にこう違うんじゃねみたいな感じがでた
まあ実際はなまるうどん行けるのとか、日本の食材を好きなだけ買えるのとかはめっちゃ嬉しいんだけど。あと鍋な。鍋ほんとやりたいしな。まあでもそんな感じでやったことあることばかりなので、なんだかね
てかまあ、これ不安なんだな。カナダ来る前に自分が戻ってしまうんじゃないかって不安があるんだと思う。カナダ来る前ってなんかすごく自信がなくて小説も5年くらい書けてなかったし家庭内の環境も悪くて、それがカナダきてからは結構いろんなものが上向いたので、閉塞感がまた出るとやだなと思ってる
カナダきて、日本人とマジで二年住んで一回も会わないような人種の比較的多様な環境でいろんな評価軸が変わって、例えば外見とかについても俺はカナダに来てから自分の顔がだいぶ好きになったし、なんか知らんが自分のことを好きだなと思えるようになった感が強い。
やっぱちっさい子供つれてるとカナダではみんなからニコニコされるし、こんだけ英語喋れなくても地域社会の中でなんか認知されてるんだなみたいな感覚があった。そういう意味で、わりと意外なことではあるが、カナダから良い影響を俺は受けていたと思う
まじで驚くほど性格の良い人で満ち溢れてるからなモントリオール、聖人か? って思う人ばかり。もちろん嫌な人もいるんだろうけど。なので、まあ、日本帰っても自分は元気にやっていけるかなみたいなところはある。いや、まあどうせまた家に引きこもってるだろうからあんまり関係ない気もするが。
で、そういう「以前の不調状態の自分に戻ってしまうのではないか」という心配があって、それが「カナダは新しいことが多くて充実していたから」なのでは? と思ったりすると、じゃあ日本帰ったらカナダのように新しいことで周りを満たさなきゃ! という重圧になり、
「では俺のやりたいこととは...?」となる。俺は新卒で速攻結婚してすぐ育休とりそしてカナダ渡航したのでまともなキャリアがなくて、あんまりキャリア的な意味でのやりたいことってのが分かってない。IT職は楽しいから続けたいけど。ドメインがわからんみたいな。
まあ、「以前の自分に戻ってしまう」みたいなのは杞憂かもしれんし、杞憂じゃないかもしれん。知らん。けど不安があるんだな。不安で焦ってるんなら、別に新しいことしようとしなくても良い。英語はもったいないから続けたいけど。 まあ、カナダ楽しかったんだな。そういう意味では良い二年だった、モントリオールは良い土地だった、それで良い。みんな優しかった、ちょっとおセンチになってんだな。いやまだ半年以上カナダ生活残ってるんですけどね。

働きたく無いと言う気付き

上みたいなことに気が付きながらも、翌日、まだ体調が悪かった。スマホを手放せなくて、何か書かないと、と言う気持ちになっていた。何か整理しないとだめ、みたいな感じかな。すごく気分が悪かった。この三ヶ月くらい自分はかなり調子が良かったので、久しぶりにこの感じきたな...と思ってた。
同時に、調子良かったのってなんでなんだろと考えてみたら、資本主義とか宗教とかについて考えたり、そう言う本を読んだりというのが楽しかったんだと気がついた。で、下記のツイート。

悟りを開いた、俺は仕事とかキャリアとか金についてマジで悩みたく無いし考えたくも無いんだ、人の上に立つとか能力を高めるとかについて考えると体調が悪くなる、おれは資本主義について考えたり宗教のことについて考えたりしていたいんだ!!!
適度に仕事をして金を儲けずにしかし本を買える程度の金は稼ぎたいがそれで色んなことを勉強したいのだ。。最近調子良かったのはこの先何年かは今の会社でやるしか無いなと割り切れていてキャリアについて考える余地がなかったからなのだ、選択肢が急に出てくるとアレコレ考えて体調が悪くなる、悟った

日本に帰るとなって色々と選択肢が出てくると、妙な「やらねば」感がでて苦しくなる。だからまああんまりそういうことを考えずに、いまやりたいことだけをやっていこうという気持ち。もちろん金稼いだりはしなきゃならないんだけど、けど将来のことを取り越し苦労するのはやめたい。割り切っていこうという気持ち。社会に迎合せずに生きるのって労働者やりながらだと結構難しいとも思うんだけど、でもまあ、気がつけたので、手を抜いて生きていきたい。

以上!!!

2020.11に読んだ本とか

はい感想。

2020.11に読んだ本

『ゼロから分かる奴隷の歴史』

Wikipediaコピペしたような本だった。32円くらいで売ってたら買っても良かった。

『奴隷船の世界史』

めちゃくちゃいい新書。大西洋奴隷貿易の歴史をヨーロッパ、カリブ諸島、南北アメリカの視点から書いてて面白く、加えて奴隷貿易商がどんな人物像をしていたのか? みたいなところにもデータでもって解説を入れており大変よかった。

『逃走作法』

東山彰良『逃亡作法 turn on the run』を読んだ。すごく久しぶりに小説読んだな〜みたいな気分になった。いやちょっと前に三体読んだりもしてるんだけど、『逃亡作法』は文体が良くて、文章を読む楽しさがあり、小説を読んだぞ、と思わされた。 とくにこう、本筋と関係のない語りの饒舌さとかがよかったなと思う。キャラクターがジョーク本読んでてその中からいくつかのジョークを紹介してくれるとか、変な哲学を語り始めるとか、変な行動をしているとか、そういうのってこの物語自体には関係ないんだけど、印象としてはめちゃくちゃ残ってて、物語に切り取られていないキャラクターの大きさを感じさせてよかった。東山彰良の他の作品も読んでみたいなと思わされた。この人はkindle読み上げよりも目で読んだ方が面白いんだろうな。

『狭小住宅』

めっちゃ良かった。ジェイクギレンホールが主演してた『ナイトクローラー』の主人公を真人間にした感じ。都心で戸建てを売る不動産営業の話なんだけど、序盤に異様な雰囲気作るのがうまく、また何者でもない自分みたいなテーマが刺さりやすくて良かった。構成的にもちょっと面白いなと思ったので下記ネタバレしつつ書きます。

ーーーーここからネタバレありーーーー

面白いなと思ったのが、主人公を落ち込ませるエピソードの入るタイミング。いわゆるハリウッド的な(といっても30年以上前のハリウッド)構成法だと物語の真ん中で主人公が絶頂に至り、物語の70%くらいの位置で落ち込み、75%とかで光明を見出し、そしてラストスパート、という感じになる。ただ『狭小住宅』は序盤から中盤に至るまで仕事やめたい〜という話をずっとしてて、かなりダウナー。辞める前に一回営業頑張ってそれで辞めるか、とか思って取り組んだら一件売れて、それが六割くらいのところ。それからは成功とアイロニカルな不安を繰り返して終わりを迎える。整理すると、

①仕事やめたい ↓0% ②異動になる ↓ 37% ③豊川課長に辞めろと言われる ↓ 49% ④あと1ヶ月頑張る ↑ 57% ⑤全く売れない ↓ 59% ⑥蒲田が売れ、表彰される ↑65% ⑦ジェイさんが辞める ↓ 68% ⑧豊川課長のOJT ↑ 70% ⑨2件目が売れる ↑ 70〜85% ⑩何者かになるがただただ空虚、エンディング ↓ 85〜100%

前半はダウナーなシーンが続くように思えるが、実際は大学時代の同期と飲んだり、恋愛要素が入ったりしている。 こうしてみると後半のたたみかけがめちゃくちゃうまいなとおもう。「⑨2件目が売れる」は本当に良くて、この物語が皮肉な結果に終わるだろうと予感しながらも成功に鳥肌が立ってしまった。そしてその通りアイロニカルなエンディングを迎える。 後半はシーンがあるべきところに収まっている感覚がつよくて、それが良かった。 たぶんふつうの物語とは逆パターンのお話なんだろうな。落ちて、あがって、落ちる話。成功の話は合間にちょっとした不穏さを挟むと緊迫感が出る。「⑦ジェイさんが辞める」の繋ぎ方はなるほどと思った。落ち込むシーンはまだ成功できないのでサブプロットで繋ぐ。それは前半だからできること。 なるほどなー。いま自分が書いてるやつもこれと同じことをやりたくて書いてるんだけど、やっぱ全然だなとおもう。本筋が見えてこないし。それは設定詰めてないから物語も見えてないんだろうね。エピソードが散らかるのも物語を深く捉えられていないからっぽい。 はい、頑張ります。

『奴隷のしつけ方』

帝政ローマ時代の奴隷制度にまつわるいろんなトピックを扱っていた。特に面白かったのは奴隷の売られ方をとりきめた法律のことや、奴隷が増加する原因や、奴隷解放にまつわるもの。

ロビンソン・クルーソー

イギリス人の船乗りがカリブの島に流れ着いてそこで30年くらい生き延びるという話。大西洋奴隷貿易時代の話を書きたいな〜と思って参考に読んだんだけどめちゃくちゃ面白かった。雑に説明しちゃうと少し前にマット・デイモン主演でかなり売れた『オデッセイ』みたいな感じ(まあむしろ『ロビンソン・クルーソー』が『オデッセイ』に影響を与えたんだとおもうが)。 面白かったのは、孤島でのいろんな工夫がDASH村的に成功して行く点。だいたい成功する。上手くいくのって楽しい。あとは困難な状況で語られる信仰。聖書の引用がちょいちょいあり、困難に耐えるときにこうやって信仰を深くして行くのかみたいなところとか、こう言う状況になると神に見放されたとかおもうんだなあとか、そういうのが新鮮で面白かった。翻訳者のあとがきでも書かれていたが、困難な状況とそれを克服するための心の支え(信仰)という対立構造みたいなものは普遍的なテーマで、いろんな物語で見られる。おれじしん何故ひとが困難に立ち向かえるのか? みたいなのは色んな小説や資料を読んでても考えてしまうポイントで、そこに信仰がくるというのが自分に書けないところだったので面白かった。

2020.11に見た漫画・映画

スティール・ボール・ラン

ヴィンランド・サガ

『堕天作戦』

ハウルの動く城

『ハッピー・デス・デー』

2020.11に書いたもの

こないだから書いてる中編の設定詰める作業をした。一回書き上げてから設定詰めるのアホだと思うんだけど、まあそうした。

最後に

今月は気がついたら終わってた。季節の変わり目ってことも影響してるのかもしれないけど、とにかく難しいことを考えたくない期間で、YouTubeみてだらだらしていた。月の前半はわりと本を読んでいたけど、後半は全く読まなくなってしまった。

2020.10に読んだ本とか

ほい、今月読んだ本です。感想は毎日つけてる日記から転載。

2020.10に読んだ本

『言葉ダイエット』橋口幸生

文章術的な本。けどまあ普通のこといってた。Web前提の時代になってどのように文章作法が変わったのか、みたいなことを知りたかったんだけど、まあこれまでの内容だったので、ふーんだった。

ハウルの動く城

宮崎駿の『ハウルの動く城』がすごい好きで何度も見てるんだけど、原作もあるやんと思って買ってしまった。
まあ正直途中で若干飽きたなと思うところもあったんだけど、原作は原作で愉快で、とくに7リーグ靴で歩くシーンが好き。一歩で10kmを歩いてしまう七リーグ靴を使って目的地まで歩くってだけなんだけど、勢いがすごい上に主人公がおばあちゃんだからよろけて余分に七リーグ歩いてしまい、戻ろうとするとまた余分に歩いてしまい...というやつ。まあ単純な話なんだけど、あらあらあら...って感じで、愛しい面白みがあった。(と言うことを妻に話したら「少女じゃん」と言われた、確かに)

『新・何がなんでも作家になりたい!』鈴木輝一郎

鈴木さんの小説講座をとることになり、著書を読んどけって話だったのでKindleで買えるものを選んで読んでいる。この本自体は業界本って感じで小説の書き方本ではない。まあなんか読みやすくてよかった。

『何がなんでもミステリー作家になりたい!』鈴木輝一郎

これも課題図書。いままで小説の書き方本はあほみたいに読んできたけど、この本はかなり作家の視点から書かれてて面白い。作家志望者への観察眼みたいなのがよくて、とくにおーと思ったのは、作家志望者はストーリーの作り込みについてはよく勉強するけどキャラクターの作り方についてはかなり甘い、ということ。これはほんとにその通り、キャラクターの作り方について書かれた本は相対的に少ない。おれもあんまり読んだことがない。なんでだろ?

『信長が宿敵 本願寺顕如鈴木輝一郎

もうほんとめちゃくちゃ上手くて、この講座とって良かったなと思った。講師が普段から言ってる内容と符合するところも多い。なにより救いなのは、これはわりと再現性のある技術だろうなと思わされることだ。調査してキャラクター詰めて書くみたいなのは、努力でなんとかなるところがある。
もうすこし小説自体の感想を書いておくと、古いものと新しいもの、父と子みたいなテーマを顕如と信長、顕如とその子・教如の関係性(など)に映しながら書いていた。自分のことを全然敬わない息子みたいなのは、たぶん歴史小説を読むような層には刺さるんだろうなあと思うし、こういう淘汰される側の視点みたいなのを(それはそれで問題でもあるが)不愉快にさせずに描くのは上手いなと思う。まあテーマを前面に出しすぎず、ちゃんと出来事を通じて書いてるからこういうことができるんだろうなと思う。
歴史ものは10年とかの期間の、重要な出来事を小説に起こすわけで、内容がとても濃くなるのも良いなと思う。『熱源』もそうだったけど、こういう内容を濃くする技術みたいなのがあるよなーと思う。一人称、短い期間の話でやってるケースがあれば知りたいなと思う。

『青蘭国後宮みがわり草紙』早見慎司

小説講座の課題図書だった。琉球をモデルにした架空の世界を舞台に王宮ものをやってる。読みやすかったなあというかんじ。

『殴り合う貴族たち』

藤原実資の『小右記』をもとに貴族社会の暴力事件をたくさん紹介してくれている。また単に事件を列挙しているのではなくその背景をわりと丁寧に解説してくれているので、なんというか、藤原実資事件ファイルみたいなかんじになってる。
良かったな〜と思うのは、こういうのを通じてまた『今昔物語』とかに触れる機会ができそうだということ。今昔とか、宇治拾遺とか、あと平家物語とかは俺にとって多少馴染みのあるもので、まあ下心を隠さず言えば、小説のネタにするための肥やしみたいにしていきたいので、うむ。
けどどうすればいいんだろうね、こういう貴族ばっかりの時代ってあんまり歴史小説として読んだことないな。王朝ものなんだろうけどいわゆる。天然痘の流行を書いた『火定』は面白かった。他にも何かないか探してみたい。

『三体』

序盤の文革のところでずっと読むの止めてたんだけど、オウビョウパートになってからはサスペンス味がぐんと増して、あとはまあ一気に読めた。『ハウルの動く城』は長々と一週間くらいかけて読んでいたけど、『三体』は3日くらいだった。ちなみに後者は前者の1.5倍の長さ。
こっからネタバレしながら感想書いていくけど、やっぱこう、読み味の違う面白さを組み合わせてやられている感じが良かったなと思う。文革のドラマと、ネットゲームのトンデモ感と、現在進行形のサスペンスと。あと全体的にスケールのデカい馬鹿らしさというか、あまりに大胆に嘘をつくとみんな信じてしまうみたいな感があった。偉人たちが集まって恒星の動きについて喧々轟々とやりあってるのとか、計算陣形とか、デカい船がスライスされるのとか。あとあのTEOにいた3人の体術娘たちはなんだったんだろう。

『ふくしま第一原発作業員日誌』

すごく良い本だった。タイトル通り、事故当時の2011年から2020年まで、原発とその周辺の状況をまとめてくれている。現場や避難区域の様子、高いストレスと放射線量、賃金や補償金をめぐる金の話、家族と離れ離れになりながら原発で作業にあたる作業員たちなど、いろんなことが書かれていたと思う。
読む中で気になったのは、なぜこれだけ厳しい環境でもあえて原発で働きたいと思うのか? ということ。それは立場によって様々だとは思うけど、ずっと原発固執していた地元作業員が原発での作業をやめてから語った「今は自分の人生を歩めています」というような言葉が、あー、と思わされた。自分の生活を完全に変えてしまった原発にたいして、単なる被害者という立場を取れなかったのかもしれないと思った。被害を受け止めるのは難しいことだ。もちろん、他にも福島や国のために働きたいと思ってという人とかもいる。
他にも色々とウオと思わされることはあった。ストレスで家族にきつくあたってしまい、そのことについて記者に泣きながらおれは狂ってるんだと打ち明ける作業員とか、離れ離れになったため幼い息子から懐かれずにいたが、原発の敷地内で捕まえたポケモンGOポケモンを見せたら懐かれた、以降ずっと被曝しながらポケモンを捕まえている...という話。あとまだ小さい子どもから原発で頑張ってきて、と言われていく勇気が持てたとか。最後のは将来子どもがそれを知ったら自責するだろうなと思う。

『隠れ町飛脚三十日屋』鷹山悠

ポプラ社の新人賞で奨励賞だかを取ってた作品。小説講座の課題図書で読んだ。
江戸時代後期の浅草あたりを舞台に、町飛脚(個人の郵便サービス)を営む主人公・静が、普通の町飛脚では送れないような曰く付きの手紙を送る、という話。その「送れない」というのが課題になっていて、どうにか送ることでお話がしまる。連作短編形式で四本入っていた。
今朝『ふくしま原発作業員日誌』を読み終えた時点で、今月はこれで終わりかなーと思ってたので、滑り込みでさらさら読めてしまって驚いた。けっこう軽くて、人情ものってかんじで、なんというか、演歌っぽいなと思った(ラノベがJ-POPなら、という意味で)。
こういう演歌みたいな小説は過去に『幕末ダウンタウン』を読んだことがあるくらいで、そしてあの小説を読んだときはなんか物足りないなと感じたんだけど、今回もちょっと物足りないなと思った。まあでもこの読みやすさはすごいなと思うので、トレードオフの関係なのかもしれん。
おれが書きたいのって(映画だけど)『ソウル・ステーション/パンデミック』みたいな、めちゃくちゃエンターテイメントなんだけど、背後にすごく社会的なテーマを背負ってるみたいなやつで、これは読みやすさとテーマの重たさを兼ね備えてるんだよな。おれは小説が下手くそなのでぜんぜんエンターテイメントもテーマもうまく書けないと思うんだけど、でもどうにかできるようになりたい、たくさん書こう、などと思いました。

2020.10に見た映画とか漫画とか

スティールボールラン

漫画。一巻だけ読んだ。11月にもうちょい買い足したい。やはりジョジョは面白い。

勇者のクズ

漫画。なんかこれの画像がよく回ってくるので読んだ。もともとWeb小説らしい。

タイムパラドクスゴーストライター

ジャンプ漫画。漫画家の漫画で、二巻打ち切り。ご都合主義な展開が多かったけど、絵が綺麗で面白かった。

あー今月映画見てないわ。そんなことある? 韓国ドラマはたくさん見た。『青春の記憶』とか『スタートアップ』とか。あとアニメだと『ドロヘドロ』をちょっとだけ見た。

2020.10に書いたもの

新人賞向け六万文字程度の作品

先々月くらいから書いてる。 小説講座で、新人賞送らないやつ書いても意味ないぞ、本気で書かないから、みたいに言われたため送ることにした。とりあえず11月中旬くらいまでに第一稿をやって、それから全体的に設定を詰める作業をし、再度書き直す予定。年末に完了させてWeb応募。
そこから次の作品を考えて、と言う感じ。次の作品はテーマだけは決まってて、絶望と信仰についてかく。労働小説かつ、青春小説みたいになればいいなと思う。まあ、どうなるか知らんけど。

最後に

今月は前半は小説をよく書いた。小説講座を受け始めて、ちゃんと仕事やるくらいの気持ちで書かなきゃダメだなと思い始めた。それに読書量自体も(冊数は)増えた。書きたい小説のテーマが定まったのもよかった。
来月もよく読みよく書いていきたい。以上!

2020.9月に読んだ本とか

お疲れ様です。今月読んだ本。

2020.9月に読んだ本

『熱源』川越宗一

ポーランドアイヌ研究者であるブロニスワフ・ピウスツキと、その研究者と交流があり南極探検隊にも参加したヤヨマネクフ(山辺安之助)を主人公に1870年代〜1940年代までの樺太・北海道を描いている。まあでもメインに描かれるのは日露戦争前後。当時、アイヌはもちろん日本に支配をうけていて、ポーランドもドイツ、オーストリア、ロシアに分割支配を受けていた。ここで軽く描かれるのはロシアによる支配で、母語であるポーランド語の使用を禁じられるなどの抑圧がある。
まあこういう背景からも分かるように、強国に支配される民族、みたいなのがテーマにある。支配を受けて同化政策をされながら、我々とはなんなのだろう、我々は消えていくのか? と考えている。
被支配者であるアイヌが「私たちとは誰なのか」を問う物語にたいして、和人であるわれわれが感情移入して読んでしまうということがけっこうやばいのではないかと思うんだけど、まあでも日本人による支配とかを背景化せずにちゃんと書いてはいるのでよいのかなと思う。以前『世界で一番ゴッホを描いた男』という映画を見たとき、主人公に感情移入してしまい、ほんらい彼らを抑圧しているはずの自分たちの立場を忘れてしまったことがあったけど、そういうふうにはならなかった。(こちらも面白いのでおすすめ、中盤で主人公が「ゴッホに出会って自分がどれだけあなたを尊敬しているのか伝える」という妄想をするシーンがうわあとなる。)
他の点についていうなら、全体的に文章とかキャラクターとかの安定感が高くてよかったなと思う。主人公、まあわりとこう熱意のあるキャラクターなんだけど、ふだんは冷静で、こういうキャラクター書けるのは使い回しが効いていいなと思う。おれもストックに入れときたい。

『滑走路』萩原慎一

非正規の人の短歌。狐火みたいなことを書いてんのかなと思ったら、すごい恋愛とか書いててへえと思った。狐火の新譜は良かった。

『かわいい海とかわいくない海 end.』瀬戸夏子

これ教えてもらって購入。詩っぽいな、という感じ。

『あそこ』望月裕二郎

なんか坂をくだったら幕府を開こうみたいな短歌が良かった。

『コンビニに生まれかわってしまっても』西村曜

めちゃくちゃ面白くて短歌こんな面白くていいのかなって思った。

『きみを嫌いな奴はクズだよ』木下龍也

良いタイトル。

『はじめての短歌』穂村弘

これめちゃ面白い。「生きのびる」ためのことばと「生きる」ためのことばという観点で短歌について解説している。簡単に言うと生きのびるためのことばとは解釈の余地が少なくて会社とか社会で求められることばや態度。生きるためのことばはどうでもよくて称賛されたりするわけでもないことばや態度。
で、「生きのびる」は社会で重要なこととか仕組みとかそういうことなんだけど、おれが小説でやりたいことのおおきなふたつに社会性と脚本術があり、これがもろそれじゃんとなった。そういうときにおれが短歌をかく意味っておおきいんじゃないかなとおもった。

青野くんに触りたいから死にたい椎名うみ

漫画。めちゃくちゃに面白い。現代ラブコメなんだけど民話っぽいホラー演出が入ってる。ドラマの重ねかたが凄くて、主人公の過去話とかサブキャラクターの過去話とか、民話だとか、進行形の関係性だとか、いろんなのを並行して描いて、かつそこにホラー演出まで挟んで、だれかに全部受け止められたい的な青春の恋愛とホラーが撮り合わされててこの鳥肌どっち!? みたいになり最高だった。この感情ははじめてだった。すごい。

その他

ワールドトリガーの8巻まで、ゴールデンカムイの最新刊、進撃の巨人の最新刊を読んだ。ゴールデンカムイは本当にすき。進撃はほんと話がわからなくなってきた。ワートリは続き買おうかなと今おもってる。

2020.9月に見た映画

『グレート・ハック』『監視資本主義』Netflix

どちらもSNSがユーザーを依存させ、同時に広告で売り上げることについて描いた映画。前者は特にFacebookケンブリッジアナリティカが2016年アメリカ大統領選挙で行ったこと扱い、後者はもっと広い内容を扱っている。面白かった。

風立ちぬ

はやりハヤオはすごいなあという気持ちがあるのと、ここにきて初めて体制側の男性を描いており、かわいいおばあちゃんなども出なかったので少し残念だなあとも思う。 千と千尋もポニョもハウルもおばあちゃんがよくかけていて良いなと思う。あの身勝手な感じとかが凄く良い。だから好き。

ハウルの動く城

三回目くらい? また見た。ハウルがかっこいいので見たくなって見た。

2020.9月に書いたもの

勇者全員殺す

https://kakuyomu.jp/works/1177354054921973086

まだまだ色々と未定なんですが、第一章を書き終えました。この調子だと5万文字くらいになるとおもう。これ面白いぞと思って書き始めるときと、やっぱファンタジー辛いわと思って手を止めるときが交互にやってきてなかなかかけない。でも多分書きます。

来月の目標

積読をいくつか消費したいなと思ってます。
あと『勇者全員殺す』をどうにかする。やっと三人称に慣れてきたような気がする。これ書き終わったら氷海のヴェルヌ(めちゃ面白いWebの小説)二次創作をやってみたい、作者の人が許せば。。

以上。