家族心理学のテキストを読んで
どもっすmaximonelson49です。
家族心理学のテキストで面白かったところ
大学で取ってる家族心理学のテキストを読んだ。心理学って心理内界を扱って、ひとりの人間がどんなふうにものを感じたり考えたりすんのか? みたいな学問で、そういうのずっとやってると、家庭という複数の人間によって構成されるシステム、みたいなのが面白そうに思えてくる。以前もそんな感じのメモ書き記事を書いた。
家庭文化について - 今から父になるから俺の悩みを聞いてくれ。
んで、まあとにかく家族心理学のテキストを読んだ。ので、面白かったところをメモってく。随時更新する。
①家族ライフサイクル論
発達心理学においてエリクソンとかがやってたライフサイクル論を家族にも適用させたもの。この考えで面白いのは、ライフサイクルというふうに捉えると、家族が成り立つ(カップルの誕生)前から家族は発達している、というところ。始まりは、原家族からの巣立ちであるとな。
②職業的アイデンティティの確立関連
まあここは今俺がキャリアで悩んでるからってだけで、特に家族心理学的に面白かったわけじゃないんすけどね…。
とりま、面白かったスーパーによるキャリアの定義と、アムンドソンとポーネルの「キャリア・パスウェイ」を下記に引用する。
●キャリアの定義
1.人生を構成する一連の要素
2.自己発達の全体の中で、労働への個人の関与として表現される職業と、人生の他の役割の連鎖
3.青年期から引退期に至る報酬、無報酬の一連の地位
4.その中には、学生、雇用者年金生活者、副業、家族、市民などの役割も含まれる」→「職業的成熟」へ。
●キャリア・パスウェイ
「キャリア・パスウェイ」とは、自分のキャリアを選択するための計画過程を8つの要素から考え、自分の特性やリソースを確認する方法のことである。
8大要素とは、
- スキル…職業・職務・転用できるスキルの確認
- 性格…物事への対処の仕方の確認
- 興味…好むこと、好まないこと(能力ではない)
- 価値観…人の行動を導く信念や思い
- キーパーソン…知ってくれて、生き方に影響を与える人
- 仕事/生活・人生経験
- 学習経験…教育・仕事などで学んだこと
- キャリア・チャンス…資料・労働市場動向などの検討
のことを言う。
(ともに『家族の心理』p49 キャリアの定義の方はカッコがひとつ足りない気がするが原文ママ)
③夫婦間契約の三段階
『結婚を決めた男女が密かに、あるいは何らかの言動を通じて相互に抱き合う期待や欲求』っつーのを夫婦間契約と呼ぶ。(Sager,C.)もちろんこれらが噛み合わない/落とし所を見つけられなければ夫婦生活の難易度は高まる。下記3レベルに分けて考えることが可能。
1.意識され言語化された契約
言葉を通じて交わされた、守って欲しいこと・大事にしたい価値観。一方で言語化されたのにも関わらず聞き流されたり耳に入らなかったりと、合意に至っていない場合もある。
2.意識され言語化されない契約
本人は守って欲しい・大事にしたいと思っているが、言語化されないもの。テキストには「恥ずかしさや不安、躊躇い等の理由」と記載があるが、まあ社会通念と食い違っていたり、夫婦間に権力的なコミュニケーションがあってオープンに色々話せないってのがあろうなと。常識ない人はここが多少は少なくなりそうでいいっすね。
3.意識もされず言語化もされない契約
自覚されないため言語化もされないもの。これが沢山あると現実的な関係形成はなかなか困難で、自分自身の問題を関係性の問題にすり替えたりする。
まー、全体読んで思うのは、こういう契約のレベルを3から1へと移行させながら夫婦の関係は進んでいくんやろなあと。それは同時に自分自身を知っていく過程でもあり、相手からの指摘を受けて、自分の輪郭がはっきりしていくというのはとても素晴らしいことだと思う。人によっては社会通念と自分の欲求との乖離に悩むのかもだけど、まあ俺は常識なんつーのはクソ食らえなので、ああこれは素敵なことだと思いましたよ。
④カップルがたどる循環過程
ディムとグレン(Dym,B., & Glen,M.L.)は、カップル(夫婦)関係が辿る循環過程を提唱し、親密な関係に特有な変化・成長について考察を深めている(図4-2)。この考えによるとカップルは、様相の異なる3つのステージを必ず経験し、それらを順に辿りながら関係を深めて成長していく。
とのこと。3つのステージってのは下記。
1.拡大・保証の時期
お互いの異なるところに惹かれ、
2.縮小・背信の時期
3.和解の時期
- 親密さのパラドックス
- 結婚・出産など夫婦の関係性が大きく変わることがみこせるとき、クライシスが起きるから、あらかじめなんか取り組むやつが、アメリカにはある。これはいいな。
- サイバネティクスとか生態学とかそういうところが、システムとしてものを見る的なのをしてるらしい。学びて〜〜。
あ、ちなみに読んでんのはこれです。
家族の心理―家族への理解を深めるために (ライブラリ実践のための心理学)
- 作者: 平木典子,中釜洋子
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
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なんかサラッサラ読めたな。
以上!