子どもがすげーエグいこと言ったときどう注意すればいいの? ってやつ
どうもmaximonelson49です。週末妻と喋ってて、あーと思ったことがあったのでメモ。(電車で書いてるけど隣の人すげえ臭い)
子どもがすげーエグいことを言う
週末、モスで仕事の目標を今更ウンウン唸って作成してたら、大略下記のようなラインが妻から来た。(この「大略下記のような」って表現、『法哲学入門』の長尾龍一さんが使ってて大好き)
子どもがエグいこと(妊婦に向かって「死んでも次がいるよ、若いから」など)を言って怒られて来たとき、どう注意すればよいのか。
「私はあなたの味方だが、あなたの考えは間違っているよ、敵の言うことが正しいよ」とどのように伝えればいいのか?
おおん難しいよおとこれ来たときは思った。子どもが誰かに明らかまずいこと言って、めちゃくちゃ怒られて来たときどうするか。慰めてあげたいけど言ってることはものすごく間違ってるし、かと言って傷ついた状況で間違いを指摘するのもエグいなと思う。
(間違いはガツンと言ってやるべきって意見もあんまり教育に興味のない人たちだとあるかもだけど、それは違う。誰も自分を理解してくれない、してくれない奴らは皆アホなので俺は間違ってないなど、硬直した姿勢となり間違いが正されないことは往々にしてあるだろ。)
で、ざっと考えて下記のように返信。
そーねー
なんか様々な論点があるので整理しつつ話さんと難しいかなと思うんだが、
①学校とかで友達10人くらいから反対されてきた場合
とかは、善悪の問題もあれど本人と周囲のコミュニケーションの問題(孤立して苦しいとか)もあるので、善悪の問題だけに論点を焦点化させると子どもの気持ちを取り逃がすことになるかなあとは。孤立した苦しみとかその他のいろんなことを思ってるはずなのでそれ含めて話した方が良さそうだよねえ②単なる疑問なのか、すげー根拠あって何か言いたいのか?
前者はまあ適当に説明してあげれば、これくらいの思考ができる歳なら納得しそうな気もする。
後者は普通に理由を聞くけど、世間の答えに納得してもらうのは難しいかもね。そもそも何故納得してもらわねばならぬのか?
妻ならどうするの?③全か無か的な思考
意見1つ違えば敵となるというのは(①みたいな背景がない限りは)割と全か無かの思考っぽいから、普段の接し方を自省した方がいいかも?
まあ、敵だと認識する理由が意見の相違自体(ゆえに相手の意見に賛成することが、敵対行為に直結する)のか、それとも敵だと認識する理由が意見の相違以外なのか(一方的に相手が殴ってきてそれ自体に切れてるのか)は、場合分けして考えて良さそうかな??????
このあとさらっと話題は流れた。
この返信に関しては妻もワシも「そーねー」といった感じで、まあベターかもしれないけどベストじゃないというか、既存の概念でどうにかこうにか対応したって感じ。「感情の切り分け」的なものは自分の中でものを考える際にまあよく使うけど、子どもへの対応だと、まだまだだなあというかんじ。
まあそんな感じで分かんねえわ!以上!
なぜなぜ期の記事読んだ
どもmaximonelson49です。
なぜなぜ期の記事読んだ
ついに「なぜなぜ期」がやってきた!「なんで?」に答える3つの方法とは 【うちのこざんまい 第3話】|ウーマンエキサイト(1/3)
面白かったのは「なんで?」と子どもが描くときの子どもの気持ちについて。単にわかんないときもあれば、実は自分の答えがあるときもあるってのが、なるほどと思った。
「なんで?」と聞かれたとき、それに答えるのが親のすべきことじゃあないんだな〜〜と。答えたり、一緒に調べたり、逆に子どもの予想を聞いてあげたり。最後の聞くというのはわりと盲点で、けどこれができないとコミュニケーションとして一方向になっちゃってるし、子どもから教えてもらうことがあってもいいと思う。
(以下、家族関係を基にしたコミュニケーションスタイルと、個人主義的なコミュニケーションスタイルについてのわけわからん文章)
子どもに対してミエ張っちゃったり、親として!と意気込んでしまうこともたぶん子育てする中ではあると思う。ただ、親が教え、子が聞くみたいな固定的な関係では権力的なコミュニケーションしかとれないし、かつ子どもは親子関係を基に人間関係を形成する。何が言いたいかっていうと、親子関係とかいうクッソ特殊な例を基にその後の人間関係・コミュニケーションスタイルを構築すると考えるとき、古典的・権力的な親子関係はどうなんだろうね? と思うってこと。産んだ以上親は子どもの責任をとるもんだとは思うが、庇護下に置いたとしても支配していいわけではないし、そんな特殊なコミュニケーションスタイルを人間関係の土台にすんのはベン図書けない人かな? みたいな感じで頭が悪い。(権力的なコミュニケーションスタイルと対等なコミュニケーションスタイルなら後者の方が基礎というか、後者が前者を包含するかな? と思うので学ぶ順序としては後者⇨前者ってのが望ましいと思う。)
全然話題逸れるけど、親子や家族関係では、そのコミュニティでの全体最適を目指すために「お互い様」的な、お互いに責任を負わせたり負ってもらったりということが、ままある。つーか、親が子どもの責任を負う、というのが家族関係の根幹には存在していて(してるよな?)、その延長だと、兄が弟の世話をするとか、他人のために動く、みたいなのをナチュラルにする。で、これってどういうことかっつーと、言い方は悪いが他人の責任をとることとか他人に迷惑かけることこそがその関係性の良さを証明するわけだ。自由と責任の話で説明すると、責任を負いあう関係性では、相手の自由をある程度侵害しても許されるべきであり、となると相手を傷つけることが一種その関係性の強さを証明することになる。
で、そーいうところから出てきてんのが誰かを傷つけて(けなす、ばかにする)笑うスタイルなんだろうなと思う。他人を傷つけて笑いを取ろうとする人は、まだ家族的なコミュニケーションスタイルを獲得しておらず、個人として生きることを知らない。これは学びの問題なので、知らない人は延々そうするだろうなと思う。
んでまあ、もちろん家族の外に出たら責任と自由を共有するって手法は全然役に立たないし、イライラさせられることこの上ないので、まあ個人主義的なコミュニケーションを土台にしつつ、今後継続的な関係性を持つと契約した相手とは全体最適的な戦略を、個人主義的なコミュニケーションを用いて築いていくのが安定かなと思う。
まあそんなことを思った。備忘。
以上!
週末映画5本立て『シンプル・シモン』『PK』『ソーセージパーティ』『(500)日のサマー』『ピザ!』
どもっす映画みた。maximonelson49です。
『シンプル・シモン』
アスペの弟(20くらい?)とその兄(23才)の話。弟が兄のガールフレンドを作ろうと頑張る。2011年アカデミー賞外国語映画賞部門受賞。
ざっくりあらすじを書くと、
主人公のシモンは両親との生活がうまく行かず、兄のサムの元で兄のガールフレンド・フリーダを含め3人で暮らす。しかしアスペルガーのシモンは何につけてもルールが存在し、それを他人がどう思うかは全く意に介さない。どうでもいいからだ。暮らすうち、フリーダはシモンに耐えられず、それを放置するサムに愛想を尽かして出て行ってしまう。「皿洗い要員」がいなくなったことに困ったシモンは兄のガールフレンドを見つけるために奮闘する。
というもの。
主人公たちの家庭では両親が親の役割をなしておらず、兄が主人公の世話をしてる。序盤、シモン・サム・フリーダで暮らし始めた際にサムがシモンに言った、
「俺はお前を助ける、フリーダは俺を助ける、だからお前もフリーダを助けなきゃ」
という(ような)セリフには唸らされた。何故ならこのセリフは本来
「俺はお前を助ける、だからお前も俺を助けてくれ」
で済むはずであり、しかしそうならないことが、兄の抱える問題・窮状・そして彼の描く解決策の限界を端的に示している。兄はアスペルガーの弟と共に生きていきたいが、自分と弟だけの関係ではそれが無理だと無意識に悟っている。けどそんなことは弟に求められないと分かっており、シモンとフリーダとの間の問題にしてるのだ。しかしもちろん実兄のサム以上にシモンから愛され、助けてもらえる人間はいない。故に、この関係は長続きしないし、兄の描いた構図は破綻する。
ワシ自身、こういう家庭の理想像、みたいなのは分かってない。かつ、この映画の描く関係性が正しいとか、まあ、そういうことは分からん。まあ考えさせられる作品。あとシモンが可愛かった。
俺はこういう系が好きなんだなあと思わされた。類似で「Mommy」って映画があり、ものすごく泣いてしまった。
『PK』
『きっとうまくいく』の監督・主演がやってる映画。
インドで宗教に素朴な疑問を投げかける。問題意識自体はまあよくある感じの「宗教同士でいがみ合うな」的なものなんだが、イスラム圏の問題がテロという形で生活に入り込むインドではまた、なんだろ、考えてることが違うんだろうな。
本当にたくさんの宗教が入り混じっていて、あの中でどううまく折り合いつけて生きているのか不思議。
『ソーセージ・パーティ』
コメディ。ラストが秀逸。セックスシーンが良かった。
『(500)日のサマー』
ずっと見たかったんだが期待はずれ。全然面白くなくて途中で飛ばした。端的に言うと、主人公の男が自由な女に恋して振られるだけの話。主人公が「愛」という言葉で全てを説明しており、こういうふうに論の中にブラックボックスを用意してそれを根拠にしてしまうのって、典型的に頭の悪い人がやる論法。馬鹿が勝手に他人を恨んでるように見えた。まあワシは初めて付き合った人と結婚しちゃったので、あんまり感情移入できないのかもね。
以前話題になってたけどなんなんだろ??? いくつか解説記事読んだけど、解説記事もまた面白くなかった。
『ピザ!』
インド映画。スラムに住む兄弟の「カラスの卵」たちがピザ食べるために頑張る話。(AmazonなかったからTSUTAYA貼る)
インドの貧困ってすごいな…みんな無関心なのかな…、と思いつつ、それは俺も同じだなと思った。映画としてはオチがあんま納得いかなくてイマイチ。けど最後まで観れたので(500)日のサマーよりかは面白いです。
順番をつけるなら、シンプルシモン、PK、ソーセージパーティ、ピザ!、(500)日のサマーの順番。映画っていいですね。
以上!
ベーシックインカムとAIは資本主義の次を描くか?
どうもmaximonelson49です。あ、この記事シロウト記事なので、詳しい人いたら参考書とか教えてください。
はじめにー『全成人に毎月8万円配布のベーシックインカムを提案する』を読んで。
前回の記事から社会保障について考えてる。
IT革命による個人のエンパワメントと、新自由主義下における社会保障のあり方(って何?) - 今から父になるから俺の悩みを聞いてくれ。
前回の記事を簡単にまとめると下記。
社会保障とか国の金の使い道は「ざっくり全体一斉給付型」から「申請ベースの個別応答型」にかわってきてるんじゃないか? IT化によって個人の検索コストはかなり減ったし、個人の困窮度合いに応じて国が金を出す方が合理的。新自由主義の元で行われる社会保障はそうあるべきでは?
で、この文脈で昨今のベーシックインカムについて考えると、ぜんっぜん納得いかない。
例えば最近ハフポスで『全成人に毎月8万円配布のベーシックインカムを提案する』という提言がなされた。これを書いたのは民進党の議員。
全成人に毎月8万円配布のベーシックインカムを提案する | 松尾勉
簡単にまとめると、
「超高齢者社会を迎える日本において世代間扶養(若いのが年寄りを支える)は意味をなさず、これからはみんなでみんなを支えよう。多く儲けた企業には法人ベーシックインカム税の名目で法人税を高くかけ、また個人ベーシックインカム税の名目で消費税を20%まで上げる。その他様々な社会保障を無くしてベーシックインカムに統合する。公務員のコストが減らせるので、その分みんなのお金に回せるはず」
みたいなかんじ。
それに対するワシの感想は下記。
ハフポスの#ベーシックインカムの記事を読んだ。書いたのは松尾さんって人。正直、よく分かんなかったw
たぶんBIの基礎知識が俺に足りてないのかな? この記事からだけだと、これまで税と社会保障が『強者から弱者へ』金を再分配してたのを、雑に誰でも同じように分配されるようにしてるだけじゃないの? って思ってしまう。
また、今まで働き盛りが日本を担っていたけど、これからはみんなで担う、とあるけど、これもよく分からん。100円払って80円貰う、みたいに思える。あと消費税みたいにみんな同じ税率の税ってお金ない人ほどきつくなる税じゃなかったっけ?
まあとにかくベーシックインカムについて勉強したくなりました。
まあ、言うてしまうと、よく分かんなかったんすよ。ベーシックインカムって社会保障を統合することで複雑になり過ぎた保障システムをシンプルにできて社会保障を運用する中間コストが下がる、故に効率的、みたいなメリットが挙げられること多いけど、これ訳分からないですよね。だって税と社会保障って富の再分配でしょ? 分け隔てなく金支給するならそら中間コストかからないけど、再分配っていう本来の目的果たしてないならそもそも導入する意味すらないでしょ。コスト払って何かすんのは分かるけど、何か成し遂げる時のコストを減らすために目的を果たさなくて良いって意味不明。馬鹿なんじゃねえの???
じゃあなんで今ベーシックインカムなのか? まとめました。
何故今、ベーシックインカム(BI)なのか?
ゆとりなのでネットで『ベーシックインカム なぜ』で検索した。そしたら下記の解説記事があった。
ベーシックインカムとは何か? なぜ、いま議論が盛り上がっているのか? | BUSINESS INSIDER JAPAN
ここから分かる、BIのメリットは下記の点。
無条件で支給することによって社会保障制度をシンプルにし、行政上のコストを削減する。
同時に、無条件という特徴は受給者に「政府からの施し」という劣等感を感じさせないという利点もある。
ヨーロッパ諸国には失業者向けの社会保障制度がある。しかし[…]仕事に就くと恩恵を受けられなくなってしまうため、低収入で短期の仕事に就きたがらないという問題が生じている。ベーシックインカムは就業による支給打ち切りの心配がない。[…]企業も雇用調整が容易になるため、失業率の抑制、雇用の流動化、新産業の創出などといった効果が望める。
若者世代が高齢者を扶養する現行の「世代間扶養」の年金制度は、このままでは立ち行かなくなる。働く意欲や体力のある高齢者には短時間労働などでも働いてもらうという「世代間の所得と労働の再分配」という点からもベーシックインカムの導入を考える必要はないだろうか。
「資本主義的価値は低いが社会的価値の高い」仕事に従事する人々を支援できるという利点もある。
またこの他に、ザッカーバーグやイーロンマクスが言う、AI時代の富の再分配もある。
で、ここから分かるのは、BIを社会保障の観点から語るとズレるんだなってこと。
おそらくこれは、『AIの本格的な到来と、それに伴い仕事が消える/生活コストが軽減される世界で、働くことの意味をどう読み替えていくか?』みたいな議論だ。だから根本的に『働けず自立もできない人間への保障』とは異なる。むしろAIによって、人は容易に自立し、新自由主義において切り捨てられていた社会的弱者を、技術によって再度社会に組み込んでいこうという取り組みのように思える。
AIとBIの描く世界
もうちょっと言葉をつけたす。
たぶん、BIはAIの到来と切り離せない。で、今後AIが発展し、あらゆる仕事がAIに取って代わられた世界ってのを想像する。このときみんな『稼げない』ことを問題にすることが多いと思うが、同時に言えるのは人件費などの費用がAIによって軽減されて生活コストも減るってことじゃないのか。つまり、AI時代って、『稼げない』のと同時に『稼ぐ必要がない』んじゃないか。
で、稼げないし稼ぐ必要もない世界では、金銭的価値ってのが相対的な地位を低める。(ミレニアル世代では収入より成長とか社会的インパクトで就職先選ぶ風もあるし)
そうなったとき、仕事ってどうなるのか。今のような「食いぶち」的な仕事観は通じなくなるだろう。そうなれば、社会的意義など、仕事の意味・目的を求めて人は働くのではないか? それって合理的だ(合理的ってのは目的と手段の対応度合いなので、目的が最重要視されればだいたい合理性はあがる)。
またこのとき、金銭的価値で人間の価値が図られていた資本主義的な価値観の次が到来するのかもしれない、とも思う。
追記:
BIの面白そうな記事があったので、下記読んで感想書くぞ〜〜。
1.sakakibaraさんのnote
(導入編)BIを導入した楽園があった | Noboru Sakakibara | note
(定義)BIと生活保護は別物 | Noboru Sakakibara | note
(条件)BI成功に欠かせない要件 | Noboru Sakakibara | note
(試算)BI実現に向けてシミュレーション | Noboru Sakakibara | note
(変革)AIxBI | Noboru Sakakibara | note
(平等)BIは人が判断しないから公平? | Noboru Sakakibara | note
2.チワワさんのNPコメントーBI可能かどうかの試算
3.タンクトッパーさんの記事
ベーシックインカムについてサクッと考えてポイッと投げてみる ~Vol.1~ | タンクトッパー | note
生活保護の内訳が書かれていた。様々な場面に応じて金額が変わる(個々人にアジャストしている)現代的な保障だと思った。
とりま以上。今後も更新するかも。
詳しい人いたら教えてくれ!
IT革命による個人のエンパワメントと、新自由主義下における社会保障のあり方(って何?)
おっすmaximonelson49です。思いつきなので、真実も言わないし結論もないです。詳しい人は参考書教えてくれ〜〜
IT革命による個人のエンパワメントと、新自由主義下における社会保障のあり方(って何?)
今朝、出産・育児関連の申請物ってなんだっけなーと思ってブログ書きつつまとめてた。
育休とるための書類ってなんだっけ? - 今から父になるから俺の悩みを聞いてくれ。
なんつーか、こういう社会保険料減るよとか住民税の減免が受けられるよとかって、今はネットがあるから分かるけど、昔だったら検索のコスト高すぎてぜんっぜん調べられなかったろうなーと思った。まあこれはIT化によって個人の情報収集力がメチャクチャ強化されましたよね(IT革命による個人のエンパワメント)って話なんだが、こういうときの社会保障・福祉のあり方ってまた変わってくるんだろうなあ、とも思った。
以下は素人がつらつらと考えただけなんだが、例えば社会保障を個人が検索できないときって、申請するような形の社会保障はあんまり意味がなさそうだ。なぜなら、検索できないなら申請のしようもないから。そういうとき、社会保障は個々のニーズを吸い上げて細やかな色んな社会保障用意するより、道路とかの誰もが助かるものに対して投資することが社会に資するんだろうなって思う。ニーズを国が決めていった。
で、今は社会保障を個人が検索できるときなわけだ。そうなると、俺みたいにしてある程度どんな支援が受けられるのか検索して、自分から動くことができる。こういうとき、社会保障のあり方としては、雑で大きなニーズを仮定してそこに一律で投資するより、社会の穴になりうる箇所にピンズトで投資(細やかな社会保障を用意)しておき、個人が検索して必要なときに申請をしてくる方が、まあ社会保障の元々の名目(困ってる人に金。だよね?)には適うだろう。
本来の新自由主義ってのは(いや全然勉強してないから分かんないけど)、こういうIT化を背景として個々人がエンパワメントされた世界で、個々人が個々人の事情に合わせて生き方や社会保障の受け取り方をカスタマイズしていく、っていう方向だと思う。細やかに対応するコストが下がれば、できるだけ細やかに対応するほうが何かと投資効率はいいだろうし。
んでまあ、こういう「個人キックで動いてくださいね」というのが、本来の新自由主義が持ってる自己責任性で、個々人がより自由に生きることを可能にしてくれるって点で、俺は合理的で理想的で素晴らしいとは思ってる。
が、新自由主義の話をするとき忘れちゃいけないのが、それを適用する社会に存在する差別問題や権力を持たないものたちのことだ。
例えば、僕はIT化によって個人がエンパワメントされた、と言ったが、エンパワメントされたのはミレニアル世代(ミレニアル世代って打つと稀にある世代としか変換されなくて草)やその周辺の人々で、年代が上がれば検索のコストは高まる。IT化による検索コストの軽減、というのはまだまだ個々人の能力に依存する。
(ちな、この構図が個々人のコミュニケーションになると、下記の記事。
コミュニケーションと権力関係について - 今から父になるから俺の悩みを聞いてくれ。)
という文脈でベーシックインカムってどんななの?
で、こういう文脈の上に昨今流行りのベーシックインカムってやつが乗ってくるわけで、あれここら辺で俺は良く分かんなくなってきた。(とりあえずベーシックインカムの記事へのリンクをはる)
全成人に毎月8万円配布のベーシックインカムを提案する | 松尾勉
俺のベーシックインカムへの第一印象は、働かずしてお金欲しい〜〜とかなんだが、こう考えてみると、まあベーシックインカムが魔法の杖として社会保障界に君臨するのは難しいんだろうなと思う。むしろザッカーバーグとかミッツマケルセンの弟(イーロンマスク)の言う、AIによる富の寡占に対抗する、というのが納得できる。
ってわけで、ちょっとベーシックインカムについて調べてここら辺はそのうち書きたい。
書いたよ〜。
BIとAIは資本主義の次の世界を描くか? - 今から父になるから俺の悩みを聞いてくれ。
あとは思うことをつらつら。
・ IT化は個人をエンパワメントして家族や地域社会を破壊? し、多層な社会がなくなった?。社会保障は個人キックで受給するもの、ベーシックインカムのようにまとめてもらって使用方法は個々人が決めるもの、となったとき、むしろ国家に求められるのは、国民の状況を掴む能力なのでは? 国家が個人にアクセスすることが求められる。そんで個人の状況つかんで、「適当」な保障を行う。
こうなると国家と個人が対話するわけで、これこそ最高の権力関係であるし、ウーム。
以上!
ゆらぎ荘の幽奈さん問題ーーセックスとレイプは別物じゃヨ
どうもmaximonelson49です。
ゆらぎ荘の幽奈さん
なんかジャンプでゆらぎ荘の幽奈さんって漫画がやってて、今批判に晒されているらしい。
過激すぎる?「少年ジャンプ」のお色気表現に賛否 「息子には読ませない」「エロは成長に必要」(キャリコネニュース) - BLOGOS(ブロゴス)
批判の論旨としては、『性的な嫌がらせを肯定的に描いちゃいかんやろ、それはレイプやで』というもの。
面白かったのは、NewsPicksという普段は割と理知的な人間が使ってるっぽいメディアで、かなり論点ズレた議論がなされていたこと。以下がNewsPicksのコメント欄。
過激すぎる?「少年ジャンプ」のお色気表現に賛否 「息子には読ませない」「エロは成長に必要」 - キャリコネニュース
NewsPicksではPTAのオバさんうるせえよ! ほっといても男子はエロ本見つけて読むわ!みたいなコメントが多かった。それを受けてのワシのコメント。重要なのは太字にしてるところじゃよ。
この手の話、男性諸氏にとっては嫌になる程聞かされた問題。だからみんなエロ本自体の善悪みたいなのを語ってんのな。なんでこれまでないほどに論点ズレてんのか首傾げたわ。エロ本は別にええやろ。
ただ、ネコ虐待する漫画とかあったら子どもには読ませたくない。読む読まんは本人の意志だけど、それが面白いものとしてジャンプの中にあったら、面白いんだって思うやろ。社会の文脈に乗るやろ。
レイプを肯定的に描いてんのと同じやと思うんやけどな。3億円盗むのはあかんけど万引きの肯定はええよ、みたいな話なのかな。
あと、日本における性の快楽は、誰かを辱めて精神的な優位に立つ快楽とほとんどセットで提供されてる。エロいってのが性的な興奮ではなくて、誰かを思いのままにできる優位性の快楽になってて、セックスをしたいってのが権力欲と見分けつかん。少なくとも俺はそう。
だからそもそも、性的なものを描く際にこういう『相手を無理やり』というのが出てくんのはせやろな、と思った。
あ、そういうことか、この記事読んでコメントも読んで、なんでみんながこの問題をエロ本自体の善悪問題として語りたがるのかな? って思ってたけど、日本においてセックスとレイプはほぼ同義だから、レイプを否定されたときセックスも否定されたように感じるのか!
皆さん! セックスとレイプは別物ですよ! セックスしよう! セックスセックス!!!
まあ話変わるけど、エロを描く作家なら、こういう構造的な問題を把握した上でどのようにエロを脱構築するか、くらいのことはやってほしい。エロいとは何か? を問えよ。既存の価値観の強化だけすんなら、描く意味なくね。それともエロ自体を描くことには興味ないんか?
セックスとレイプの同一視、ってのがあるとこうなるなあ、という面白い現象だった。
あと語るなら、家族的な人間関係で親しさを測ると、相手の嫌なことをして許されるというのが親しさを示してしまって、嫌がらせが親しさの表明になりうる、みたいな問題もある。
まあ言いたいことはそんだけ。分かりにくかったらツイッターとかで言ってください、暇だったら分かりやすく書きます。
追記
こういう記事を読んだ。冒頭に性暴力は性欲だけではなく支配欲がある、という記述がある。性暴力の実際がどのように行われるのか? についての記事。閲覧注意。
フィクションと実相 | Tamaka Ogawa | note
家族心理学のテキストを読んで
どもっすmaximonelson49です。
家族心理学のテキストで面白かったところ
大学で取ってる家族心理学のテキストを読んだ。心理学って心理内界を扱って、ひとりの人間がどんなふうにものを感じたり考えたりすんのか? みたいな学問で、そういうのずっとやってると、家庭という複数の人間によって構成されるシステム、みたいなのが面白そうに思えてくる。以前もそんな感じのメモ書き記事を書いた。
家庭文化について - 今から父になるから俺の悩みを聞いてくれ。
んで、まあとにかく家族心理学のテキストを読んだ。ので、面白かったところをメモってく。随時更新する。
①家族ライフサイクル論
発達心理学においてエリクソンとかがやってたライフサイクル論を家族にも適用させたもの。この考えで面白いのは、ライフサイクルというふうに捉えると、家族が成り立つ(カップルの誕生)前から家族は発達している、というところ。始まりは、原家族からの巣立ちであるとな。
②職業的アイデンティティの確立関連
まあここは今俺がキャリアで悩んでるからってだけで、特に家族心理学的に面白かったわけじゃないんすけどね…。
とりま、面白かったスーパーによるキャリアの定義と、アムンドソンとポーネルの「キャリア・パスウェイ」を下記に引用する。
●キャリアの定義
1.人生を構成する一連の要素
2.自己発達の全体の中で、労働への個人の関与として表現される職業と、人生の他の役割の連鎖
3.青年期から引退期に至る報酬、無報酬の一連の地位
4.その中には、学生、雇用者年金生活者、副業、家族、市民などの役割も含まれる」→「職業的成熟」へ。
●キャリア・パスウェイ
「キャリア・パスウェイ」とは、自分のキャリアを選択するための計画過程を8つの要素から考え、自分の特性やリソースを確認する方法のことである。
8大要素とは、
- スキル…職業・職務・転用できるスキルの確認
- 性格…物事への対処の仕方の確認
- 興味…好むこと、好まないこと(能力ではない)
- 価値観…人の行動を導く信念や思い
- キーパーソン…知ってくれて、生き方に影響を与える人
- 仕事/生活・人生経験
- 学習経験…教育・仕事などで学んだこと
- キャリア・チャンス…資料・労働市場動向などの検討
のことを言う。
(ともに『家族の心理』p49 キャリアの定義の方はカッコがひとつ足りない気がするが原文ママ)
③夫婦間契約の三段階
『結婚を決めた男女が密かに、あるいは何らかの言動を通じて相互に抱き合う期待や欲求』っつーのを夫婦間契約と呼ぶ。(Sager,C.)もちろんこれらが噛み合わない/落とし所を見つけられなければ夫婦生活の難易度は高まる。下記3レベルに分けて考えることが可能。
1.意識され言語化された契約
言葉を通じて交わされた、守って欲しいこと・大事にしたい価値観。一方で言語化されたのにも関わらず聞き流されたり耳に入らなかったりと、合意に至っていない場合もある。
2.意識され言語化されない契約
本人は守って欲しい・大事にしたいと思っているが、言語化されないもの。テキストには「恥ずかしさや不安、躊躇い等の理由」と記載があるが、まあ社会通念と食い違っていたり、夫婦間に権力的なコミュニケーションがあってオープンに色々話せないってのがあろうなと。常識ない人はここが多少は少なくなりそうでいいっすね。
3.意識もされず言語化もされない契約
自覚されないため言語化もされないもの。これが沢山あると現実的な関係形成はなかなか困難で、自分自身の問題を関係性の問題にすり替えたりする。
まー、全体読んで思うのは、こういう契約のレベルを3から1へと移行させながら夫婦の関係は進んでいくんやろなあと。それは同時に自分自身を知っていく過程でもあり、相手からの指摘を受けて、自分の輪郭がはっきりしていくというのはとても素晴らしいことだと思う。人によっては社会通念と自分の欲求との乖離に悩むのかもだけど、まあ俺は常識なんつーのはクソ食らえなので、ああこれは素敵なことだと思いましたよ。
④カップルがたどる循環過程
ディムとグレン(Dym,B., & Glen,M.L.)は、カップル(夫婦)関係が辿る循環過程を提唱し、親密な関係に特有な変化・成長について考察を深めている(図4-2)。この考えによるとカップルは、様相の異なる3つのステージを必ず経験し、それらを順に辿りながら関係を深めて成長していく。
とのこと。3つのステージってのは下記。
1.拡大・保証の時期
お互いの異なるところに惹かれ、
2.縮小・背信の時期
3.和解の時期
- 親密さのパラドックス
- 結婚・出産など夫婦の関係性が大きく変わることがみこせるとき、クライシスが起きるから、あらかじめなんか取り組むやつが、アメリカにはある。これはいいな。
- サイバネティクスとか生態学とかそういうところが、システムとしてものを見る的なのをしてるらしい。学びて〜〜。
あ、ちなみに読んでんのはこれです。
家族の心理―家族への理解を深めるために (ライブラリ実践のための心理学)
- 作者: 平木典子,中釜洋子
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
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なんかサラッサラ読めたな。
以上!